亀裂 ページ10
あの日から1週間
特に問題なく平和な部活が続いている
と思っていたのは私だけだったようだ
(A)こんにちは
(1年)こんにちは！
今まで通り部活に向かった
けど、その先にあったのは今まで見たことのない景色
(綾音)いつまで足痛いの？病院行った？ねぇ？
腫れてなかったし本当は怪我してなかったんじゃないの？
(愛香)そんなこと…もう、今日は大丈夫です
(綾音)もう？？今日は？？
今までも大丈夫だったけど
気になる先輩に近づくために痛いふりしてたんじゃない？
(愛香)そんな…私…
(A)ちょっと！なに？どうしたの？
綾音と愛香ちゃんの周りには
2人を気にしてプレイヤーが数人
今にも暴れだしそうな綾音をなんとか落ち着かせている
(綾音)A！
愛香ちゃん、
怪我が痛いからって
マネがいる場所から近いからって
最近トップチームの仕事しかしないじゃん！
おかしいよ！もう痛いわけないじゃん！
私見たんだよ？！
体育の授業で愛香ちゃんが走ってるところ
あんなに動いてて痛いってそんなわけない！
(A)落ち着こう、綾音
綾音の言いたいことはわかっ(綾音)わかる？？
(綾音)私言ったよね？おかしいって
許していいの？今言わないとずっとこのままなんだよ？
(A)綾音！！
プレイヤーをサポートしなければならない私達が
今プレイヤーの練習を遅らせてる
今じゃない！……後でゆっくり話そう
(綾音)…わかった
(相良)お！どうした？なに集まってんだ？
(八島)優斗くん！
(相良)ん？なにかあったか、A？
(八島)優斗くん！そういえばコーチが呼んでましたよ
(相良)嘘、まじ？行かなきゃ
A後でな！
八島のおかげでなんとかなった
先輩の心配事を増やしたくない
これは私達の問題で私が解決しないといけないんだ
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作者名：朱華音 | 作成日時：2019年3月4日 18時
