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翌週、出勤準備をしていると携帯に電話がかかってきた。




画面には「諸伏」の2文字。




「…え、」




不自然にならないよう、深呼吸してから通話を始める。




「こんにちは。諸伏です、七瀬さんですね?」





耳にじんわりくる諸伏さんの声。




内容なんかは事情聴取のために警察にきてくれっていう色気のない話だったけど、なーんか…




ってまただ。




なに、私諸伏さんのこと好きなの?




意味わかんない。




「すみません、今日の出勤なのですが…事情聴取のため…って事情聴取なんて言葉初めて打った。」




店長に休む旨の連絡を入れてスマホを惰性で眺める。




私が休んでもお店は普通に回るし、有給扱いにしてくれるみたいだし今日はゆっくりさせてもらおう…




警察に行くのは午後からだし…




まだ全然時間あるなぁ。




あ、そいえば冷蔵庫にケーキあったはず、食べちゃお。




冷蔵庫にケーキを取りに行こうと立ち上がった瞬間、




ヴー、ヴー、



ポケットにいれたスマホが震えた。




「あ…桃花…」




相手を確認してすぐにでる。




相変わらず元気そうな桃花の声。




「お姉ちゃん、助けて…!



私の顔割れたのが問題になって、



次の取引やってこいって言われた!」





妹は持ち前の頭の良さを活かしてプログラミング?プロファイリング?だの前線に出ることは無かったはず…





「どおしようお姉ちゃん…」




涙声になる妹を見ていられなくて、見てないけど、とっさに無責任なことを口走ってしまった




「…お姉ちゃんに、任せて。」




取引の日時と場所を聞き、入試問題の片隅にメモる




「お姉ちゃん、危ないよ…」



大丈夫、お姉ちゃんが守ってあげるから

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作者名:ひねり揚げ | 作成日時:2023年3月14日 10時

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