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桃花が見つかったのはその数日後だった。



全身殴られて、瀕死の状態で山に捨てられていたのを登山中の家族が見つけてくれたらしい。




そのおかげで抗争に巻き込まれずにすんだらしいが…




「呆気なかったな…」




私がずっと1人で抱え込んでたのは何だったんだろう。もっと早く誰かに助けてって言えてたら違ってたのかな。





「でもまぁ……スッキリした。」




ずっと心に引っかかっていたわだかまりが解けたような気持ちだった





結局妹は退院したあと逮捕されることになってしまって、私とは絶縁前提で話を進めるみたいだった。





私は結局、妹が組織にお金を渡さず1人で使い切っていたこと、情状酌量の余地があることから検察側も私を起訴するつもりはないようだと話を聞いた。




私を襲おうとした男もその後無事に捕まり、やっと前までの日常が帰ってきた。





しかし事件の全貌が明らかになり、大々的に報道されたことで私はあの居酒屋には居られなくなってしまった。





求人情報を流し見ながらこれからのことを考えているとスマホの着信音が。





「…諸伏さん」




画面に表示された諸伏、の2文字

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作者名:ひねり揚げ | 作成日時:2023年3月14日 10時

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