男好き91 ページ46
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「話は、聞かせてもらっていたよ。
どうやら、賭けは炭治郎達の勝ちの様だね」
私達はすかさずお館様の前に並び、膝をつく。
「柱たるもの約束は守らないとね。
ねぇ、A?」
お館様のその目に、何でもお見通しだよ、と言われている様で、
先程までの猿芝居を思い出し、少し恥ずかしくなった。
『_____はい、柱に二言はございません。
賭けといえども此れは立派な勝負、
潔く負けを受け入れ、
そこの少年と少女の、固く結ばれた絆を認めましょう』
「…他の子も、異論はないね?」
不死川さんや伊黒さんは納得し難いと言う表情だったが、
禰豆子ちゃんが人を襲わないという決定的な証拠を目の当たりにし、
また、元柱の鱗滝さんと冨岡さんの命懸けの想いを受け、
口を出せない、という状況であった。
良かった、誰も傷つけずに、終える事が出来た。
すごい、すごいよ
炭治郎くん、それに禰豆子ちゃん、
二人の兄妹愛こそ、何もが壊れ朽ちていくこの世で、
一握りしかない不滅のものと言って良いだろう。
私がもう少し素直になっていれば、
もう少し、恐怖を乗り越える勇気があれば、
お姉ちゃんとあんな関係を築く事も、出来たのであろうか。
今後について、トントン拍子に話が進み、
炭治郎くんはしのぶちゃんの屋敷で世話を見てもらう事となった。
隠の方々が柱への恐怖に怯えながら、炭治郎くんと禰豆子ちゃんを連れて行く。
「あ、ちょ、待ってください!」
「こらっ!動くな!お願いだから早く行かせてくれッ!!」
担がれた上で身をジタバタさせる炭治郎くん。
そんな炭治郎くんの目が、私を捉える。
「…Aさん!、冨岡さん!……ありがとう、ございました!!」
『…ッ、』
柱達が私と炭治郎くんとに交互に視線を移す。
炭治郎くん、今名前を呼んだらさっき黙っていた意味がないよ?
そう呆れながらも、
『ふふ、』
私は多分、笑っていたんだと思う。
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匿名 - 濃ゆいって方言ですか? (2019年12月26日 23時) (レス) id: e1da86b5ff (このIDを非表示/違反報告)
麗優(プロフ) - ほんとですよね笑 無敵だけどいい迷惑ですね。はい、よろしくお願いします! (2019年12月22日 22時) (レス) id: 114271c2f5 (このIDを非表示/違反報告)
伊織(プロフ) - 猫まんまさん» あ、そうなんですか(笑)教えていただいてありがとうございます! (2019年12月22日 22時) (レス) id: 3a359f279c (このIDを非表示/違反報告)
伊織(プロフ) - 麗優さん» 何で職場なんですかね、、ほんとあれは無敵スキルですよね、、これからもよろしくお願いします! (2019年12月22日 22時) (レス) id: 3a359f279c (このIDを非表示/違反報告)
猫まんま(プロフ) - 伊織さん» あっ。でも、そのグループ解散しちゃって…。 (2019年12月22日 22時) (レス) id: a02a4587d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伊織 | 作成日時:2019年12月4日 22時