百五十七話 燃え尽き症候群 ページ7
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組合との戦いを終え、探偵社には束の間の平和が訪れていた。
「皆さん新しい仕事です。
どなたか希望者は…」
『__って、これどういう状況なんですか__』
視線の先には明らかに気が抜けた様子の探偵社員達。
「あの〜…依頼が」
「パス」
誰一人、依頼を受け付けようとしない。組合戦でやる気を出しすぎた燃え尽き症候群、らしい。
「あれ?そう云えば国木田さんは?」
『__そういえば、やけにやる気になってましたよ』
「おばちゃんお代わり」
「はいよ」
喫茶処のおばちゃんと呼ばれる女性は社員の注文に手際よく答えていく。
「済みませんご迷惑をお掛けして」
「あら若い人が遠慮なんかしたら駄目よ。
太宰ちゃんなんて今日もツケよ?半年も払ってないのに」
『へっ』
それを聞いたAはありえないとでも言うような目で太宰を見る
ふと思いついたかのように手帳を取り出し、中に挟まれていたいざと言う時のカードが挟まれていた
『__あ、このカードじゃ使えないのか_』
カードは別世界のもの。敦がそのカードをみて首を傾げる
「黒色のカード?それって__」
「アンタそれブラックカードじゃないかい?!」
与謝野がバッと立ち上がる。それに釣られ周りの人も近寄った
「凄いですわ!!!Aちゃん、前々から思っていましたがどこかのご令嬢なんですわね!」
「え?あのブラックカードって__」
「必要年収はだいたい平均1,000万〜2,000万円の人しか使えないクレジットカードの最高峰のとんでもないカードだよ」
「えっ」
その金額に敦が卒倒する。
「い、一応聞くけどそれって__」
『使う機会がないので全く使ってませんが、私のです』
周りの社員達が固まった。
ただその光景に首を傾げることしか出来なかった
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夜狐 - とても面白いのですが、所々私の読んだ作品に類似しているのですが…違ったらすみません。でもとても面白いです! (2020年6月24日 22時) (レス) id: 5c5bcab0c3 (このIDを非表示/違反報告)
舞。(プロフ) - ちょこれーとさん» ありがとうございます!続編もよろしくお願いします!まだまだ謎は残ってますのでぜひ楽しみに……!w (2019年12月23日 12時) (レス) id: 42a689ad41 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - 今回もめっちゃ面白かったです!これから謎が解き明かされるていくのが楽しみです!続編も頑張って下さい!! (2019年12月22日 18時) (レス) id: adc186f0a4 (このIDを非表示/違反報告)
舞。(プロフ) - over the rainさん» ありがとうございます〜〜!!!!これからもよろしくお願い致します! (2019年11月29日 19時) (レス) id: 42a689ad41 (このIDを非表示/違反報告)
over the rain - 続編おめでとうございます!これからも楽しみに読ませていただきます! (2019年11月29日 18時) (レス) id: a4bab14be1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:舞。 | 作成日時:2019年11月29日 11時