百四十二話 クトゥルフ神話 ページ42
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「…太宰ッ！」
弾かれたような中也の声。
声の方向を向くと、吹っ飛ばされた太宰と青ざめる中也、そして悍ましい化け物がいた。
その姿に、口を引き攣らせる
あんなのが存在している事自体が恐ろしい。
殴られた太宰は無事だろうか。
そう視線を向けた瞬間、思わず声を漏らした
吹っ飛ばされた太宰の腕がない。
千切れた腕を抑える彼の顔は苦痛で歪んでいる。
「死ぬ前に…聞いて欲しい事が…」
太宰の言葉に血の気が引いて行くのが判った。
この人に限って、そんなことは
まだ約束を果たせていないのに＿＿＿
『ッ太宰さ＿＿＿＿』
「ばぁ」
負傷した部分から手が出てくる。
その瞬間理解した。
「この青鯖ァ！！」
『中原さん。お願いします。太宰さんに一撃お願いします』
「まってまって！」
慌てたように太宰は大声をだす。悪ふざけにも程がすぎる。
でも、これが悪ふざけで良かったと安心する自分が心の中にいた。
『＿＿＿それで、どうするんですか』
文豪、ラヴクラフト＿＿＿＿彼は後にクトゥルフ神話と云う、架空の神話体系の元となった小説を書いた人物。彼の異能＿＿否、彼自身は、そのクトゥルフ神話に出てくる支配者そのものだった
やれやれと呆れたように笑って、太宰は決心した。
「いやぁ無理無理。諦めて死のう！もう残った手は『一つしか無い』しね！」
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舞。(プロフ) - 心さん» ありがとうございます〜！！！更新頑張ります！ (2019年11月17日 22時) (
レス) id: 42a689ad41 (このIDを非表示/違反報告)
心(プロフ) - とっても面白いです！続き楽しみにしてます！ (2019年11月17日 21時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：舞。 | 作成日時：2019年11月12日 15時
