百十二話 二人の眼差し ページ12
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「此処は……」
敦が驚いたように周りを見渡す。
何故この異空間に連れ込まれたのか分からぬまま、モンゴメリを見る。
彼女は自らの前髪をくしゃりと握った。
「もう手遅れよ」
モンゴメリが少し震えた声で云った。
青い顔で、冷や汗を流しながら続ける。
「作戦書には一度発動した�琺任い琉枅臭瓩鮖澆瓩觴蠱覆鰐気い辰董�
組合に所属する彼女は、作戦参謀の女性の作戦書が如何に正確なものかを理解していた。
だからこそ、止めることは不可能だと云う。
然し、そうでないことを二人は知っていた。
「いいや、まだ手はある」
一切の翳りも無く放たれた声に、モンゴメリが顔を上げる。
「太宰さんの異能『人間失格』でその人形に触れれば、詛いは消滅する。僕もそれで助かっ」
た、と云うと同時に、彼の体がモンゴメリの異能生命体、アンに掴まれ勢いよく壁に押し付けられた。
モンゴメリは悲痛な声で叫ぶ。
「無理よ！ここは空の上なのよ？どこに居るかも判らないその人にどうやって人形を渡すつもり!?」
彼女は二人を見た。
二人の、恐怖も不安もない、仲間への信頼だけが宿る瞳を見た。
「そう……やるのね」
静かに、そう呟く。
アンの手が、敦の体をそっと地面に下ろした。
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舞。(プロフ) - 心さん» ありがとうございます〜！！！更新頑張ります！ (2019年11月17日 22時) (
レス) id: 42a689ad41 (このIDを非表示/違反報告)
心(プロフ) - とっても面白いです！続き楽しみにしてます！ (2019年11月17日 21時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：舞。 | 作成日時：2019年11月12日 15時
