キミと出会えた奇跡を。【川村壱馬】

過去 ページ21

Aside





．




私には大好きな恋人がいた。






でも、ある日突然、消えてしまった。




…





私は地元の友達の” 村田海人 ”と付き合っていた
慎と同い年で私の一個上。
真面目で優しくて頼りになるかっこいい彼氏
そんな彼が私は大っ好きだった。




学生時代に海人から告白されて付き合うことに。




デートの時は必ずバイクで迎えに来てくれる。
高校卒業後にすぐ免許取りに行ってたっけ、





私は海人との結婚を考えていた。
考えるだけで幸せすぎてどうにかなりそうって思ってた
でも、そんな幸せはある日突然消え去った。





＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿


7月中旬




今日は久しぶりに海人とデートの日。
海に行きたいって言ってみよ〜



私はバイクで迎えに来る海人を玄関先で待っていた




最近忙しくて会う時間が減っていたなか、
今日は1日空いていたから速攻海人に連絡した。
偶然にも海人の方も空いていたみたいでデートの約束をした。





でも、何十分経っても彼が来ない……。
いつもは秒で来るくらい早いのに。



寝坊してるのかな、とLINEをしてみるが
返事は一向にない。



心配になって電話をかけてみる。



『もしもし？』





電話に出たのは海人、ではなく女の人の声がした。
その人は看護師さんで慌てた様子だった。






話を聞くと、海人がバイクで走行中に
大型トラックがものすごい勢いで突っ込んできて衝突し、海人は吹っ飛んで頭を強く打ち、即死……。
と言っていた。






嘘……。



海人が死ん、だ……？って




訳の分からない状況で
私はただ玄関で蹲っていた。

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