25、涙 ページ26
貴方side
貴方「皆･･･僕の前から居なくなるんですか･･･？」
ルッス様も、スクアーロ様も･･･居なくなっちゃうんですか？
貴方「そんなの、嫌です･･･」
その為には、もっと強くならないと･･･ダメだ。
ザンザス様も護れる様な、そんな･･･自分にならないと･･･皆が居なくなる。
どうしたら良い？どうしたら･･･
ベル「姫、いる？」
貴方「はい。ど、どうぞ！」
ベル「･･･静かだよね、スクアーロとオカマが居ないと」
貴方「そうですね･･･」
ベル「オカマが負けて大怪我負った後はスクアーロが作ってたよな、夕飯とか」
貴方「明日は僕が作ります･･･」
ベル「俺は怪我しても、姫の前からは居なくなんないよ。約束する」
貴方「今だけ、泣いても良いですか･･･？」
ベル「良いよ･･･姫はさ、抱え込み過ぎじゃない？何でも言えよ」
ベル様にはいつも情けない姿しか見せていない。
すみません、ご迷惑をおかけします･･･
泣き始めた僕の頭を優しく撫でてくれるベル様。
貴方「ベル様が望むなら、僕は何だってします」
ベル「･･･命だけはかけんなよ。心配すっから」
貴方「はい･･･」
泣き止んだ僕を見てベル様は部屋から出て行った、
それと入れ替わりにボスが入って来た。
貴方「ザンザス様？」
ザン「俺は別に、悲しいわけじゃねぇ」
貴方「そうでしょうか･･･？」
ザン「施しだ」
ピトリと冷たい物が目に当てられる。
貴方「！？」
ザン「目を冷やしとけ」
少しだけ声が震えている。
貴方「ありがとうございます、ザンザス様。もう、我慢しなくて良いんですよ？」
鼻を啜る様な音が聞こえる。
貴方「もっと、強くなります」
ザン「期待なんて･･･しねぇぞ」
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作者名：清水 翔 【しみずしょう】 | 作者ホームページ：http
作成日時：2016年6月26日 22時
