最終兵器 ページ19
「……急に電話かけてごめんなぁ」
「いいよいいよ〜、今日は一日オフで暇してたし」
「ヒラくん優しいなぁ」
「あは、というか通話とか珍しいね、どうしたの?」
どうもしない。1人で作業するのが寂しかっただけ。
昔からシスコンの兄さんだったり、蛇足さんがいて1人になることが少なかったからか、ひとりがとても苦手。
「いや?誰か暇な人おらんかなぁって」
「仕事は?」
「今やってるとこ、内容は言われへんけど」
「今からそっち行っていい?キヨとフジが最俺ハウスで撮影するって追い出されそうだからさ」
「自分家帰りや」
「いいじゃん。家事するよ?」
ヒラくんの優しい声はすぐにうんと言ってしまう。
もし壺勧められてもヒラくんからならすぐ買っちゃう。
「鍵開けて待ってるわ。住所わかる?」
「場所覚えてるよ。ついでにコラボしてね」
「ちゃっかりやなぁ」
鍵を開けようと玄関に向かう。
ついでに携帯をもってエゴサしながら。
____
@meynico
【動画】ね?/にーに ver.めいちゃん を投稿しました
すぐに作業に取り掛かりました1番!!
俺のターニングポイントにもなった曲で、おれのずっと推してる人、ボカロP、歌い手、作詞作曲家。
俺の歌を褒めてくれた人!!ずっと尊敬してます!!
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めいちゃん。
同級生だけどずっと可愛がってた後輩。
ずっと推し、好きって行ってくれる人。
鍵を開けてまた防音室まで戻る。
少し時間が経つと喉が渇いたから部屋を出ようとするとノックが響く。
ヒラくんか。
「やっほ」
「あ、今出てくるところだった?」
手にはよく冷えたコーヒーが2つ。
私とヒラくん2人分かな。ヒラくんが家に来ている間に仕事をする時はヒラくんは私の仕事してる姿をじっと見ている。
「お腹すいてない?カップ焼きそばなら作れるよ」
「お腹空いた!!」
ヒラくんのカップ焼きそばは何故か美味しい。
家事するよって言うけど、うちに来てカップ焼きそばを作ったことしかない。
「VTuber楽しい?」
「楽しいけどちょっと大変かな。Vの新しいリスナー層の需要が分かんないね」
「ふーん」
「興味無さそうだね」
「いや、そうなんやぁってちゃんと思っとるよ」
携帯の着信音が響き渡る。
「めいちゃんや」
「最近絡み濃いね。キヨも言ってた」
「まあ、絡んでくるからなぁ…もしもし?」
にーに!と大声で叫ばれたのはヒラくんにも聞こえていた。
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Mrs.ぱんぷきん(プロフ) - 本当に素敵な作品をありがとうございました!次回作も楽しみに待ってます! (2021年9月1日 17時) (レス) id: 3c19ec381c (このIDを非表示/違反報告)
Mrs.ぱんぷきん(プロフ) - 完結おめでとうございます!更新お疲れ様でした!!とても素敵なお話で、あっという間に感じてしまいました…今後も読み返し確定です!笑 次回作はめいちゃんさんではないとのことですが、ずっと待ってるのでまためいちゃんさんのお話を書いていただけたらと思います! (2021年9月1日 17時) (レス) id: 3c19ec381c (このIDを非表示/違反報告)
Mrs.ぱんぷきん(プロフ) - めちゃくちゃ好きです!更新楽しみに正座で待ってます! (2021年8月26日 21時) (レス) id: 3c19ec381c (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - とっても面白くて好きです!!!!書いてくださってありがとうございます! (2021年7月28日 0時) (レス) id: 646ac0bdca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:名無し52013号 | 作成日時:2021年7月27日 13時