するりと Dside ページ26
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「おい、重岡!!お前やる気あんのか!?」
「すいません!」
またやってもうた。
この前から練習にも、全然集中出来ひん。
そのせいでメンバーにも迷惑かけてんのに。
「ええ加減にしいひんと、スタメン交代もあるからな。一回顔洗って出直してこい」
「すいませんでした…」
水道にいって、溢れ出そうな涙を水でごまかす
なんで泣きそうなんやろ。分からへん
マナ「大毅くん、?」
「あ、よっ」
ユニフォームを洗いに来たマナが心配そうな顔でこっちを見る
「なんでもないから、なんにも言わんで。」
優しいマナやから、優しい言葉をかけてくれんだろう
でも今の俺にはそんなのただ邪魔なだけで
急いで顔をユニフォームの裾で拭いて水道から離れようとした。
その時、マナに手を引かれた
「なに、」
マナ「、、、私、優しくない」
「は、?」
マナ「みんなして、私の事を良い子だね、優しいね、可愛いね、って、言う。
でも私ぜんっぜん可愛くない」
俺の目に映ったマナは、いつものマナやなかった。
ふわふわニコニコじゃなくて、悔しそうな、
寂しそうな目をしてた。
マナ「Aちゃんが羨ましかった。
ずっと大毅くんのそばに居て、大毅くんの色んな事知ってて。
私、彼女なのに、私何も知らないじゃんって、
自分が惨めになってって。
嫉妬がどんどん積もって、Aちゃんを泣かせた。」
マナ「でも大毅くんの前だけではいい彼女でいようって、頑張ってた。めんどくさいって、思われたくなかった」
ぽろ、ぽろ
俺とマナの繋がってる手の上に、雫がたれる
そして、その手はするりと解けた
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白雪(プロフ) - ななさん» ありがとうございます!おもしろいなんて、そんなそんな、、、////もっと文才あげて出直すんで、よろしくお願いします! (2017年3月30日 11時) (レス) id: 00f5463cdd (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - めっちゃ面白かったです!!!!これからも頑張って下さい!!!!応援してます (2017年3月30日 2時) (レス) id: cd44e1697f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白雪 | 作成日時:2017年1月14日 19時