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「…社長、明後日のCEO懇親会ですが、先方の都合で一時間ずらしてもらいたい、と」
「予定さえかぶらなければ、私は構わないよ」
「わかりました、そのように伝えておきます」
こっちでの最後の懇親会
帰国を三日後に控えていた俺は、すっかり馴染んだ社長の隣のデスクで仕事をしていた
日本が恋しいと、最初こそ思ったけど
こっちはビールも美味いし、料理だってまずくない
特に不便も感じず生活できて、今では帰国のフライト時間のほうが憂鬱だ
「………あっちでは我々の慰労会が予定されてるんだろう？」
「はい、そのようですね」
「私はいいから伊野尾くんのことを労ってほしいね」
「いえ、社長あっての僕ですので」
「そんなことないよ、この一年間新しい環境、新しい仕事内容でほんとに良く頑張ってくれたじゃないか」
「仕事ですので、当然です」
だから給料上げてくれ
と、言えたらいいのだが…
「…そういえば同期の有岡くんとは連絡取ってる？」
「………取ってませんし、同期じゃないですよ」
「あれ？違ったか、ごめんごめん、…彼もニューヨークで頑張ってるそうだよ」
「………そうですか」
こっちにきてしばらく経ってからだった
大貴がニューヨークに行ったことを知ったのは
それでいい、と上から目線で頷いた俺だったけど
連絡はしてもいないし、来る気配もなかった
もう俺のことなんか、とっくに忘れてるだろ
今頃、自分の夢に向かって、真っ直ぐだろうから
そんな俺も、ドイツでの一年間は良い刺激になった
退屈もしなかったし、それなりに楽しかった
…だけどやっぱり
大貴がいた毎日と、比べてしまう
これは、俺が、未練がましいからだろうか
自分から突き放しておいて
やっぱり寂しい、と…
そんな都合の良い自分自身が心底嫌になる
でも、こんなふうに想える相手は
大貴だけなんだ…
それに、なんの因果関係があるのか知らないけど
俺が日本に帰国する日はクリスマス
去年は一緒に過ごせなかった日
過ごせなかったのは、俺があんなことを言ってしまったから
あんな、酷いことを…
だから、期待なんかしてない
もう一度会えたら、とか
そんなことはもう考えないことにした
俺はこっちで頑張るから
お前はあっちで頑張れ、と
心の中だけで思うようにした
「…社長、そろそろ移動の時間です」
「うん、わかった、行こうか」
「…はいっ」
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まーぶる(プロフ) - Amiさん» お話読んでいただきありがとうございます^_^現在Xは休止中になっておりますので、また稼働再開いたしましたお知らせさせていただきます^_^ (4月28日 10時) (
レス) id: 6619b63e3a (このIDを非表示/違反報告)
Ami(プロフ) - 全部読ませていただきました！他の作品も見たいので、Ｘの垢を教えていただかませんか？ (4月28日 7時) (レス) @page19 id: 2f67c48345 (このIDを非表示/違反報告)
まーぶる(プロフ) - はるさん» いえいえ、そう言っていただけるのは幸せなことです^_^ありがとうございます^_^ (4月26日 10時) (レス) id: 6619b63e3a (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - お返事頂きありがとうございます！無理言ってしまいすみません（ ; ; ）もしその時が来ましたらXの垢教えて頂けますと嬉しいです（ ; ; ）これからも楽しみにしてます！^_^ (4月25日 17時) (レス) id: ec697e7aff (このIDを非表示/違反報告)
まーぶる(プロフ) - はるさん» お話を読んでいただきありがとうございます。現在パスワードについては公開する予定はございませんが、今後、Xの垢を正常稼働できるようになった際にDMにて承ることは可能です。もう少々お待ちいただければ幸いです(^^) (4月25日 12時) (レス) id: 6619b63e3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まーぶる | 作成日時：2024年4月22日 20時
