Chocolate cosmos. (ページ5)

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一人暮らしページ5

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さすがに、先輩が洗い物をしてくれる間
ソファに座って待ってるのも申し訳なくて

私は先輩が洗ってくれた食器を、

隣で拭いていくことにした

「座っててええのに」

先輩はそう言って笑ったけど
キッチンで先輩の横に立ってるこの状況に

なんだか新婚気分を味わえて

ちょっと私からすると得なんだ。

「Aちゃんはさ、なんで一人暮らし
しようと思ったん？

女の子の一人暮らしって怖くないん？」

先輩は何気なく聞いたんだろうけど
その件についてはあまり触れて欲しくなかった

だから私はそのまま先輩に聞き返した

「･･･先輩は？」

「俺？俺は、なんとなく、憧れてたから。
まあ実際、家事とかそんな得意じゃないし
部屋に1人きりなんがたまに寂しいけど。」

「そうなんですか、」

「で、Aちゃんは？」

先輩は淡々と答えると、

話を逸らそうとした私の口よりも先にまた同じことを聞いてきた。

「･･･私も、一人暮らしに憧れてたから」

「そうなん？じゃあ俺と一緒の理由やな」

ちょっとした嘘に感じる罪悪感。

本当の理由を言ったって
先輩はきっと反応に困るだけだから

別にこんな小さな嘘、誰も気づかないし

誰も傷つかないし

罪悪感なんて感じなくたっていいのに

私を真っ直ぐに見つめる先輩の瞳が
あまりにも綺麗だから

こんな小さな嘘でさえ、

その瞳に見透かされてそうで

何だか少し、居た堪れない気持ちになった。