#46 ページ46
そして、目黒蓮話大会が開催されそうになった寸前でタイミングよくスマホが鳴ってくれたので逃げるように化粧室を後にすると
｢大丈夫？A。虐められてない？｣
｢え、あ、ぎゃ、逆？みたいな？｣
心配が感じられる声色で電話を掛けてくれた蓮に助けられた。
迎えに行くからそこにいて？と言われて居場所を伝えて5分後に部屋にあった浴衣を着ている蓮が迎えに来てくれた。
｢瀬名さんといると思ったら、瀬名さん1人で牛肉愛でてたから心配になった｣
｢大人なんだから、幼稚なことしないよ｣
｢Aは油断しすぎ。女ってそんな簡単じゃないでしょ｣
なんでそれを男の君が言うんだ。と思いながらも手を差し出されて掴もうか迷っていると
｢もう言っちゃったから隠す必要ないよ、A｣
｢…恥ずかしい、し｣
｢ていうか、ごめん。怒ってる？｣
｢え？なんで？｣
公表するの嫌だって言っていたのに勝手に言ったことを蓮なりに反省しているみたいで眉毛を困らせて私を見る。
私よりも何十cmと高くて大きいのに、小さい子犬のようにしか見えなくて可愛らしいと思ってしまうのは
この人のことが心底好きだからだろう。
｢怒ってない｣
｢ほんとかなー｣
｢うん。そりゃ、恥ずかしかったけど。蓮が他の子とデートされたら嫌だし、こういう事に今後もなるなら、言ってくれて良かったって、思う｣
｢…ｯｯｯｯズリぃ｣
蓮は急にしゃがみこむとそのまま動かなくなってしまって
蓮？と声をかけて手を伸ばそうとした瞬間に
下から引っ張られて体制を崩して私が上から抱きついてしまうような形になってしまった。
幸いにも誰も通ってなかったから見られなくて済んだものの
いつ誰に見られるか分からない事実に心臓が跳ねまくってしまう。
｢ドキドキさせたお返し｣
｢ちょっ、と！場所を考えなさい…！｣
｢えー、じゃあ、部屋なら良い？｣
｢な、何言ってるの、深澤さん達と相部屋でしょ｣
他の男の名前出さないでと、怒られて甘えるようにギュッと抱きしめられる。
ここは旅館で共有スペース。
大人としてそれはダメだと言うと、阿部さんの言葉を思い出したのか
ぱっと離してくれる。
｢帰ったらめちゃくちゃイチャイチャする。絶対する。｣
｢…帰ったらね。それまでは我慢して｣
｢マジ？いいの？っしゃ！！我慢とか楽勝｣
そんなことを話しながら部屋まで送ってくれると
部屋の中には、深澤さんと阿部さんもいて
深夜の恋バナ大会。主に私たちの経緯を話す尋問が始まったのでした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1069人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かず(プロフ) - こんにちは！ドキドキしながら読ませていただき、2つ分、一気読みしちゃいました！これからも更新、楽しみにしています！ (4月21日 11時) (
レス) id: 69d89bba8e (このIDを非表示/違反報告)
清乃(せいの)(プロフ) - わたあめさん» わたあめさん！コメントありがとうございます！とても嬉しいです！頑張ります！これからもよろしくお願いします！ (3月17日 19時) (レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ - 続き楽しみに待ってます (3月17日 16時) (レス) @page30 id: c3da2a518a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：清乃(せいの) | 作成日時：2024年2月20日 9時
