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｢ねぇ、Aさん。俺、それじゃわかんない｣
俯く私の顔を優しく掬うと、私の顔を優しく見つめる目黒くん。
｢どういう意味？さっきの｣
｢分かってるくせに…｣
｢分からない、俺馬鹿だから｣
私は酷い女だ。
百瀬さんが未練があるのを知ってて、私の弱い所を見せてしまってる時に
私は、この人に想いを伝えるのだから。
好きだなんて言葉を使うのは初めてでは無いのに、まるで初めて恋をしたように
たった2文字が喉をつっかえて上手く出てこない。
心臓の音がこの部屋中に響いているんじゃないかと錯覚するほどに音が大きくて戸惑ってしまう。
｢…好き、だよ。目黒くん｣
｢えー、そこは、蓮って呼んでよ｣
｢無理無理無理…！もう、心臓もたない｣
ギュッと目を瞑って首を振ると目黒くんは、私に可愛いと言う。
そのまま優しく私の頭を撫でると
いい？と聞くから
何が？と聞こうとした瞬間に
｢んっ…｣
唇に柔らかい感覚がした。
ゆっくり私を離すと、手で顔を隠して私に背を向けた。
何だか、可愛く見えてしまって
目黒くん？と言いながら肩を叩くと
｢…これは夢？いや、夢じゃねぇよな。…Aさん！｣
｢は、はい…｣
ブツブツ何か言って、急に振り向く。
｢俺、Aさんの彼氏です｣
｢う、うん｣
｢やば。んじゃあ、いいですよね？Aさん？｣
｢え？な、なに？｣
｢俺、泊まっていいですよね？彼氏なんで｣
自分がいかに不純な人間なのか思い知らされる。
狭くてもいいならと言うと、嬉しそうに笑って＿＿＿＿
｢私お客さん用の布団で寝るって｣
｢ダメです。一緒に、ベッド。ね？｣
私ひとりでいつも寝ているベッドに2人で寝ることになった。
少し狭くて恥ずかしくて思わず後ろを向いてしまうと
髪の毛を触られる感覚がして、くすぐったいと思って身をよじる。
｢んちゅ…ちゅ｣
｢ちょっ…目黒く…｣
目黒くんは、私のうなじに唇を這わせると短く沢山キスを落としてくる。
あまりにも恥ずかしくて目黒くんの方を向くと
待ってましたと言わんばかりの顔で私に軽くキスを沢山してきた。
頬も目も額も耳も、あらゆるところ全てに。
｢目黒く…｣
｢だーめ。蓮って呼んで？じゃないと、ここにはキスしてあげない｣
唇だけ避けてたのはそういうことか。
目黒くんは、私の唇をふにふに触りながら、他のところを沢山キスする。
｢…蓮…くん｣
｢だめ｣
｢呼んだのに｣
｢俺は"蓮くん"って呼んでって言ってない｣
私はこの人に勝てないらしい。
｢…蓮｣
｢よく出来ました。A｣
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かず(プロフ) - こんにちは！ドキドキしながら読ませていただき、2つ分、一気読みしちゃいました！これからも更新、楽しみにしています！ (4月21日 11時) (
レス) id: 69d89bba8e (このIDを非表示/違反報告)
清乃(せいの)(プロフ) - わたあめさん» わたあめさん！コメントありがとうございます！とても嬉しいです！頑張ります！これからもよろしくお願いします！ (3月17日 19時) (レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ - 続き楽しみに待ってます (3月17日 16時) (レス) @page30 id: c3da2a518a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：清乃(せいの) | 作成日時：2024年2月20日 9時
