#31 ページ31
ふわふわするのに、すごく心地がいい。
このままもっと眠っていたい、心底そう思いながらも何故か意識は私に覚醒を促しているからか目が勝手に覚めてしまった。
目の前には見覚えがあるかと言われたら全くない天井に
手には繋がれた点滴
そして、私が寝ているベッドに伏せて寝ている目黒くんが居た。
なんだかデジャヴを感じるなぁ、なんて呑気に思うと
あ、私が酔っ払った時と同じなのかって何故か頭は冷静だった。
｢目黒くん、目黒くん｣
｢ん…Aさん？目、覚めました?!｣
｢あ、うん。…ここ、は？｣
かくかくしかじか説明を聞くと、あー。と納得できてごめんなさいと小さい声で謝ると
額を指で弾かれて驚いてそこを抑えて目黒くんを見ると
｢…マジで焦ったんすよ。お仕置。｣
｢苦、しい…｣
｢Aさんの言うこと、もう聞けません｣
力強く離さないと言われているみたいに痛いほど抱きしめた。
離して、なんて言うわけがなかった。
私の心がギリギリなのだ。
目黒くんに、甘えたいと私が選んだ行動だ
｢…Aさん、甘えんの下手すぎ｣
私は子どものように目黒くんに抱きしめ返すと、一瞬驚いた様に肩を震わせてからわたしの頭をあやす様に撫でてくれた。
その手が安心して、我慢していた涙がどんどん溢れてしまう。
ひとしきり泣くと私はやっと落ち着いて、すごく隠れたい衝動に駆られる。
泣き姿は初めて見せる訳では無いけれど
やはり見られるのは恥ずかしい。
｢俺、会社に連絡入れるんで、じっと待っててくださいよ｣
絶対動かないでください。と釘を刺されてしまったので
ぼーっと外を眺めた。
外は暗くて、星がきれいで
そういえばプラネタリウムに行ったものの、私はやっぱり寝てしまって
それでも目黒くんは怒らないで笑ってくれたなーなんて
＿＿＿＿なんでもない時に思い出すのは君との思い出ばかりだ。
｢Aさーん、今日はこのまま帰りますよー！｣
｢…目黒くん｣
｢はい？｣
｢…あ、ううん。なんでもない。ありがとう｣
今私は何を口走りそうになったのだろうか。
好き。と言いそうになったのではないか？
｢Aさん、まだ具合悪い？顔赤い｣
｢…ち、違うから。大丈夫。頭スッキリしたし、あ、そうだ、私タクシーで＿＿＿＿
＿＿＿＿な、なんで一緒に乗ってるの？目黒くん｣
私は自分が無意識に出かけた言葉を飲み込んで、頭の中で噛み砕いて自分に理解させようと
逃げるようにタクシーを停めたのに
何故か私の隣には、目黒くんがしっかり乗った。
｢な、なんで家に上がるの！？｣
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かず(プロフ) - こんにちは！ドキドキしながら読ませていただき、2つ分、一気読みしちゃいました！これからも更新、楽しみにしています！ (4月21日 11時) (
レス) id: 69d89bba8e (このIDを非表示/違反報告)
清乃(せいの)(プロフ) - わたあめさん» わたあめさん！コメントありがとうございます！とても嬉しいです！頑張ります！これからもよろしくお願いします！ (3月17日 19時) (レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ - 続き楽しみに待ってます (3月17日 16時) (レス) @page30 id: c3da2a518a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：清乃(せいの) | 作成日時：2024年2月20日 9時
