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｢Aさんー…Aさんってばー｣
私の頬をつんつんと人差し指で突っつきながら、大きなわんこが耳もシッポも垂れさげているようなそんな表情で私を見てくる目黒くん。
｢ふっかさんと、阿部ちゃんにしか言ってないです｣
別に言う言わないは本人の勝手で私が制限するものでは無い。
それは分かっている、分かっているのだけど
いざ職場の人にそれが知られていると思うと、恥ずかしくて堪らないのだ。
恥ずかしさから来る、なんとも言えない感情だから
怒ってないと本人にさっきから伝えているのだけど
全く聞く耳を持ってくれない。
｢…なにしてんのアンタら。痴話喧嘩なら、他所でやんな他所で｣
｢千景…どこをどう見てこれを痴話喧嘩だと判断してるの｣
｢目黒くんの焦り方とアンタの顔｣
そう言いながら、メイクの支度を始める千景。
瀬名さん名探偵じゃないですか！なんて言って喜んでいる目黒くんに千景は得意になって
名探偵が予言をしよう！だなんて名探偵要素皆無なことを言ってきた。
｢おい！俺を仲間はずれにするな！入れろ！｣
｢わかってますって、あ！阿部さんも、こっち来てくださいよ！｣
仲間内が集まった瞬間に、千景はコソコソっと話し始めた。
｢来るよ｣
｢何が？｣
｢この間うちの部署の女の子辞めたじゃん？その穴埋め！ふわふわーってした女の子っぽい｣
この時はまだ、やっと来てくださいましたか！なんてワクワクしてた
そのワクワクが、ザワザワに変わるなんて思いもせずに。
｢マジか、俺に惚れたらどうするよ。｣
｢残念でしたねふっかさん。ふっかさんは俺を教育しなきゃないんで｣
｢おい待て、接さなくても俺の魅力にやれるだろ。なぁ？！阿部！｣
｢え？あー、うんうん。そーだね｣
｢思ってねぇーやつじゃん！｣
始業時間になると、目黒くんを連れてきた時のデジャヴみたいな感じでまた課長が、新入社員を連れてきたのだけれど
相手は私の事なんてきっと覚えていない、きっとモブ1くらいの認識だろう。
でも、私ははっきり覚えている
｢＿＿＿＿蓮？｣
またデジャヴ？違う、あの日と全く同じ声で仕草で目黒くんを呼ぶ彼女に
心にモヤが掛かったみたいにザワザワしてしまう
｢目黒くんと知り合い？百瀬さん｣
｢あ、少し…！｣
｢そうか！なら目黒くんにと言いたいところだけど、A！｣
｢え、あ、はい？｣
私の顔を見て瞳孔が少し小さくなる彼女。
どうやら私のことを覚えていたようで、気まづい。
｢百瀬です…！よろしくお願いします…！｣
そして私は彼女の教育係になったのだ。
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かず(プロフ) - こんにちは！ドキドキしながら読ませていただき、2つ分、一気読みしちゃいました！これからも更新、楽しみにしています！ (4月21日 11時) (
レス) id: 69d89bba8e (このIDを非表示/違反報告)
清乃(せいの)(プロフ) - わたあめさん» わたあめさん！コメントありがとうございます！とても嬉しいです！頑張ります！これからもよろしくお願いします！ (3月17日 19時) (レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ - 続き楽しみに待ってます (3月17日 16時) (レス) @page30 id: c3da2a518a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：清乃(せいの) | 作成日時：2024年2月20日 9時
