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｢面倒かけてごめんね、お礼させてくれる？｣
流石に送ってくれて介抱してもらって、はいさようなら。って言うのは人としての筋を通していない気がするし
素直に助けてもらったお礼をしたかった。
｢お礼…なんでもいいんですか？｣
｢高額なもの以外だったら…｣
｢ぷっ！要らないです、そんなもの。俺が欲しいのは、Aさんですから｣
真っ直ぐ見る彼にまた心がきゅっと締め付けられる。
聞き流すことが出来なくなったんだと、私の心が変化しているのを私が感じていた。
恋愛は生憎初めてでは無い。
彼氏いない歴=年齢ではないし、それなりにお付き合いさせてもらって経験値もゼロではないのに。
そんな数字が意味をなさないかのように、私は目黒くんに引っ掻き回されている。
熱いのだ、頬も耳も
うるさいんだ、私の鼓動の音が頭の中まで響いてきて。
｢Aさん、そんな顔すると俺勘違いしちゃう｣
｢ふ、普通の顔デス｣
｢んふっ、Aさんがそう言うなら信じますよ｣
これは認めざるを得ないところまで来ているのでは無いのだろうか。
ほんの、ほんの少しだけ
目黒くんに惹かれていることを。
｢お礼かぁ…んー。あ、デートがいいです俺｣
｢え、デート？｣
｢はい。だって初デート、俺的には失敗でしたし｣
そう言って口を尖らせる目黒くんがほんの少しだけ、可愛いと思ってしまうのも惹かれている証拠なのだろうか。
仕方ないなぁ、なんて気になってしまうからつい甘やかしていまうのだ。
｢私は楽しかったけれど、いいよ。デートね｣
｢っしゃ！いつにします？今からにしますか？！｣
｢今からって…目黒くん、あんな疲れ取れない体勢で寝て疲れてるでしょ？今日はダメ｣
そう言うと目黒くんはムクれてしまった。
甘やかしそうになる気持ちをぐっと堪えて、敢えて家に帰るように促しても
逆に拗ねるのが悪化してしまって、終いには私に背を向けて座ってしまったのだ。
本当にこの人は不思議な人だ
大人っぽく、恋愛偏差値高い感じを醸し出していると思えば
今みたいに、子供のように拗ねてそっぽを向いているのだから。
｢君はどうしたら、そっぽ向くのやめてくれるの？｣
｢Aさんが、今からデートするって言ってくれたら、です｣
｢明日までそっぽ向く気なの？君は｣
｢…蓮｣
｢え？｣
隣に座って目黒くんを突っついていると、急にその手を掴んで
グッと私に近づくから、思わず後ろに体重をかけてしまって
｢わっ…ごめ…｣
傍から見たら私が押し倒されているような体勢になってしまった。
｢蓮って、呼んで？Aさん｣
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かず(プロフ) - こんにちは！ドキドキしながら読ませていただき、2つ分、一気読みしちゃいました！これからも更新、楽しみにしています！ (4月21日 11時) (
レス) id: 69d89bba8e (このIDを非表示/違反報告)
清乃(せいの)(プロフ) - わたあめさん» わたあめさん！コメントありがとうございます！とても嬉しいです！頑張ります！これからもよろしくお願いします！ (3月17日 19時) (レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ - 続き楽しみに待ってます (3月17日 16時) (レス) @page30 id: c3da2a518a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：清乃(せいの) | 作成日時：2024年2月20日 9時
