#18 ページ18
深澤さん達が突撃してきて、部屋で酒盛りをしたり
水族館に行ったり、お土産を買ったり飛行機は嫌だけれど楽しくて充実した2泊だった。
明日には帰って、また仕事の日々が始まるのかと思うと
飛行機に乗りたくない気持ちと並行して嫌になってしまう。
｢千景、外の空気吸ってくるね｣
｢湯冷めする前に戻っておいでよー？｣
｢うん、分かってるよ｣
沖縄の夜の空気をきちんと吸ってから帰ろうとエントランスを出て外に出ると
先客がぼーっと空を眺めていた。
そう言えば、星が好きだってこの間言っていたっけ。
さすがに人の天体観測の趣味を邪魔して喜ぶ趣味は無いから黙って部屋に戻ろうとすると
｢Aさん、ココ｣
その先客の彼＿＿＿＿目黒くんは自分の隣をポンポンと座るように叩いた。
いるのに気づいていたのか……と思いながら彼が座っているベンチの横に腰をかけた。
夜がそうさせるのか、楽しいと思った私が明日でこの旅行が終わることに対して寂しさを感じているのか
素直に座っただけなのに、目黒くんは今日は素直なところも可愛いですね。なんて私を揶揄う。
視線は空に向けたまま。
だから私も何となく視線を空に向けて、何座なのかも分からないままただぼーっと眺めることにした。
｢Aさん、星座分かります？｣
｢ごめん、分からない｣
何をどう繋げて何座なのかも私は分からない。
唯一理解出来ているのはオリオン座だけ
そう伝えると、目黒くんはそれだけ分かれば上等です。そう言って私の頭を撫でる。
｢今日は抵抗しないんですね｣
｢今だけだよ｣
｢可愛い。ちゅーしてもいいですか？｣
｢いいよって言うと思ってるの？君は｣
そう言ってるのに目黒くんは私に顔を近づけてくる。
止めなさいと言って彼を押し返しても全く動かない。
でも何故か、本気で嫌がっていない自分がいておかしい。
こういうのは好きな者同士出する行為なのに。
｢Aさん、力入ってないよ？して欲しいの？｣
｢違、うから、全力だから、からかわないでよ｣
｢俺はAさんが好きなんだから、揶揄うなんてことしませんけど｣
お構い無しに近づいてくる彼に、思わずギュッと目を閉じると
頬に柔らかい感触がして、ゆっくり目を開ける。
意外にも私の目の前にいる彼の顔は少し赤いように見えて
思わず頬に手を伸ばして赤いと呟くと
｢…今だせぇから見ないでください｣
と、顔をそらされる
｢……慣れてると思ってた｣
｢……マジで好きな人相手にするのなんて初めてなんですよ｣
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かず(プロフ) - こんにちは！ドキドキしながら読ませていただき、2つ分、一気読みしちゃいました！これからも更新、楽しみにしています！ (4月21日 11時) (
レス) id: 69d89bba8e (このIDを非表示/違反報告)
清乃(せいの)(プロフ) - わたあめさん» わたあめさん！コメントありがとうございます！とても嬉しいです！頑張ります！これからもよろしくお願いします！ (3月17日 19時) (レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ - 続き楽しみに待ってます (3月17日 16時) (レス) @page30 id: c3da2a518a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：清乃(せいの) | 作成日時：2024年2月20日 9時
