#16 ページ16
誰も彼も何故こうも露出度高めの水着を選ぶのだろうか。
全員のを却下して、黒のワンピース型の水着を選んだ。
ビキニなんて絶対無理、言語道断。
｢Aさーん。泳ぎに行きません？｣
｢行きたいなら行っておいでよ。私見てるだけでいいから｣
｢嫌でーす｣
そして私は、今砂浜にビーチパラソルを挿してみんなの荷物番に体育座りをして座っていた。
ここからでたら暑すぎて耐えられないと思ったから、我先にこの役に立候補したのだけど
何故か目黒くんも私と一緒に体育座りをして隣にいる。
泳ぎに行きたそうにウズウズしてるのに我慢してまで。
行くように促しても、嫌の一点張りで行こうとしないのだ。
目黒くんが頑なに行かないだけだけど、何だかまるで自分が悪いように思えてきて行かないのが可哀想だと思う自分がいる。
日焼け止めは塗っているし、日焼けの心配は無い。
それに暑いのが嫌なだけで泳げない訳では無いし。
｢じゃあ……行こ？｣
｢え？｣
｢だから、海。行きたいんでしょ？｣
｢っしゃー!!!ありがと！Aさん！｣
ウズウズしてる隣の彼に私は折れてしまった。
嬉しそうにガッツポーズをして、さっきまでのぼーっとした顔を太陽よりも眩しい笑顔に変えている目黒くん。
仮にも、好きだと言われているから嬉しそうにしてくれるのは嬉しいけれど
｢でもあれだよ、荷物番変わってくれる人いたらだよ？｣
｢阿部ちゃんにお願いしてきます！待っててくださいね！Aさん！あ、気変わらないで下さいよ！｣
そんなに？と思うほど喜ぶから何だかくすぐったい。
楽しそうに3人で遊んでいるところに向かった目黒くんは、何とも面白いことに女の子に秒で捕まってしまう。
逆ナンされている風景を見るのは、なんというか面白くないと思ってしまうのは何故だろう。
＿＿＿＿ヤキモチ？
いやいや、モテすぎててまたかって思っているからだ。
｢お姉さん1人？｣
断じて違う、ヤキモチなんかじゃない。
｢あれ？聞こえてる？おーい、お姉さん｣
｢っわ…!!あ、はい？｣
考え事をしている時に触れられるなんて思ってもみなくて驚くと
若そうな男の子が2人組で私に話しかけていた。
どんな状況か頭の中で整理しようとすると
｢俺らと遊びません？1人つまんないでしょ？｣
｢いえ、私一人じゃないので。お誘いありがとうございます。他の方にお願いします｣
｢今、1人でしょ？お姉さん綺麗だから、お姉さんがいいんですよ｣
間髪入れずに誘われて丁重にお断りしたのに全く諦めてくれない。
これは、困った。
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かず(プロフ) - こんにちは！ドキドキしながら読ませていただき、2つ分、一気読みしちゃいました！これからも更新、楽しみにしています！ (4月21日 11時) (
レス) id: 69d89bba8e (このIDを非表示/違反報告)
清乃(せいの)(プロフ) - わたあめさん» わたあめさん！コメントありがとうございます！とても嬉しいです！頑張ります！これからもよろしくお願いします！ (3月17日 19時) (レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ - 続き楽しみに待ってます (3月17日 16時) (レス) @page30 id: c3da2a518a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：清乃(せいの) | 作成日時：2024年2月20日 9時
