お隣の諸伏くん

お隣3日目 ページ5

恐る恐る、と言った感じで私からノートを受け取る諸伏くん。




『交換ノートやったことある？』





諸伏くんは私の言葉に首を振った。




確かに男の子で交換ノートをしてる子は見た事ないかも。




『やらない…？』



「っ！」




男の子はやりたくないのかと思ってそう言えば、諸伏くんは慌てて首を振って＿＿＿＿笑った。





『…へへ、じゃあ今日は私が書いてくるね！交換ノートは1日目交代だから明日の朝に渡しに来るね！』





笑った、笑ってくれた！




声は出てなかったけど多分ありがとうって言ってくれたんだと思う。



美人さんは笑うと可愛いんだなぁ…。





「はい、Aちゃんも景光も、今日のおやつはおばさん特製のクッキーです」




『わぁ〜！いいの？』




「勿論、2人で仲良く食べてね」






ちらりと諸伏くんの方を向けばぱくぱくと口を動かしながらいただきますをしていた。





『えへへ、いただきます！』





その日は2人で仲良くクッキーを食べて2時間くらいお家で遊んでた。




一緒にアニメを見たりしていたらあっという間に2時間がすぎていて、気が付いたのはお母さんが迎えに来たからだ。





私は早々に連れて帰られた。






「お隣さん、お引越しで疲れてるから長居しないでねってお母さん言ったのになぁ〜？」




『えへ、ごえんねおかーひゃん。れもねクッキー美味しかった！』





うりうりと頬っぺを揉まれながらも答えれば良かったねとお母さんは頭を撫でてくれた。

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