お隣の諸伏くん

お隣22日目 ページ24

Aちゃんの家から出てきたのは僕達は1度も見た事のない男の人で、少し怖かった。



けど、そこで気圧されないのがさすがゼロって感じ。






「僕達、Aの友達だよ。いるんだろ？合わせてよ！」




「はぁ？アイツの…あぁ、俺はアイツの父親だよ父親。アイツ今合わせらんねーから、分かったらガキはさっさとかえ『助けて！！！！』ﾁｯ」




「Aちゃん！？」






聞こえてきたのはAちゃんの悲鳴に近い助けての声。



僕はいてもたっても居られなくなって、靴を脱ぐのも忘れて家に入った。





「ゼロはおばさん呼んできて！！！」



「お、おう！！」





Aちゃんの声を聞いて顔色を変えていたゼロもやばいと思ったのかすぐに走り出す。



そこで見たのは＿＿＿＿＿頭から血を流したAちゃん。





「っAちゃん！！！」



『も、もろふしく…！？…だ、ダメだよ、危ないから……』




「おいクソガキ！勝手に他人様の家入ってんじゃねーぞ！」





ゼロを追わなかった男は怒鳴りながら僕たちのいる方へやって来た。




正直、人が血を流してるところなんてお父さん達を思い出すし今だって目の前の人は怖くてたまらないけど、でも、Aちゃんは絶対に守るって決めたんだ！





「お、お前！こんなことするやつのどこが父親だよ！Aちゃん、ちっ血だらけじゃないか！お前が殴ったんだろそこのガラスで！」





そう、僕たちの周りにはお皿だったであろうガラス片が沢山散らばっていた。

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