フリーターフリーダム ページ16
『あれ、遊真くん平気?ほっぺた痛くない?』
『千佳ちゃんどれか取る?あ、今日はジュースも飲んじゃおっか?』
『修くんそれで足りてる??足りなかったら私買ってくるよ、何がいい?』
『栞ちゃんも喉乾いてない?欲しいものあったら言ってね?』
『陽太郎くんはい、お口開けて〜』
リビングではAの独壇場だった、迅以外の年下メンバー全員の世話を焼く。
「あ、あの。Aさん僕らの年、知ってますか?」
思わず問いかける修にもケロッと、
『うん、わかるよ〜!中学生だよね、勉強頑張れてる?わからないところあったら頑張って教えるね!!』
「あ、いえ、はい。まあ...ありがとうございます…?」
と、いつの間にかAのマシンガントークになってしまう。
「諦めろメガネ君。林は年下全員可愛がりたくて仕方ないからな」
「そうそう、隙を見せようものならいつの間にか至れり尽くせりされるよ私たち〜」
俺とレイジさんとかにはないんだけどなそういうの...と若干落ち込む迅に対してAは、
『だって迅くんとかは可愛くないじゃん』
バッサリ、ここで言うAの可愛いとは見た目ではない。
迅は自分より出来る人間に加え、立ち居振る舞いが同い年に見えないため年上にすら感じる。
木崎に至っては言わずもがな、だ。
「確かに〜」
なんて、ケラケラ笑う宇佐美にものまたも肩を落とす迅なのであった。
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作者名:ぱんぴー | 作成日時:2021年2月25日 14時