💚or❤️ ページ20
和也side
目が覚めるとAはおらんかった。テーブルの上には一枚の紙。そこにはたった一言、『今までありがとう』
メールは勿論、電話を掛けても応答は無かった。
和「へ…なんの冗談？」
ドッキリかな、なんて一瞬頭をよぎったけど、すぐに違うと気付いた。
和「うわ…やってもぉた」
どうしよ…どうしよ…Aが行きそうな場所ってどこ？近くのコンビニ、カフェ、公園、探したけど全然見つからへん。
和「大ちゃん、どないしよ。俺どないしたらええ…」
俺はとてつもない不安に襲われ、親友の大ちゃんに電話を掛けた。
大「はっすん落ち着いて？Aならウチにおるから」
和「…へ？なんで大ちゃんち？Aは？Aに代わって！！」
大「ごめんやけどそれは出来ひん。」
和「なんでなん…」
大「Aが話したくないって言うてる」
和「……俺今から大ちゃんち行くから」
謝ろう。誤って済む問題ちゃうかもしれへんけど…Aを失いたくない…
大ちゃんちに着いてインターフォンを鳴らすと、ドアがゆっくり開いた。
和「大ちゃんごめん、Aと話させて…」
大「はっすん、自分が何したか分かっとる？」
和「ごめん…ほんまにごめっ…」
大「Aはもっと泣いてたで、」
和「そうよな、俺サイテーやんな…記念日も誕生日も忘れてろくに会話もせんと寂しい思いさせた…そんな奴の顔なんて見たくないやんな…」
すると部屋の奥から「和くん」とAの声がして、もう一生呼ばれる事ないって思ってた自分の名前に涙が溢れた。Aの目はパンパンに腫れてて真っ赤で…俺が傷付けたんや…
和「A…ほんまにごめん…Aは優しいからどっかで許してくれるって甘えとった。忙しくて疲れて帰ってきて別に会話がなくても…Aはどこにも行かへんって…」
「ごめんな、和くん…勝手に出て行って。」
和「俺のせいやから」
そんな俺の顔を見てまた泣き出したAを思わず抱き締めた。
和「戻ってきて…」
「和くん…」
和「一日過ぎてもたけど記念日も誕生日も一緒にお祝いしよ…」
「……ごめん…無理…」
和「今からめっちゃデッカいケーキ買いに行こや…」
「……和くん、私、誕生日を忘れられてたから出ていったんとちゃうよ？ずっと毎日……寂しかった。」
自業自得や。自分のしてきたことがこんな形で返ってくるなんて。
つづく
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 452人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆうゆ(プロフ) - endores hinataさん» 色々読んで頂いてるんですね🥺嬉しすぎます！そう！まさにメンズ校をイメージして大ちゃんのキャラ作ってました笑 見た感じあの時の大ちゃん想像してもらうの大正解です笑 (2022年8月19日 15時) (
レス) id: adb2dda066 (このIDを非表示/違反報告)
endores hinata(プロフ) - ゆうゆさん» 読んでます！めっちゃ面白いです！メンズ校っぽいだいちゃんも良いですｗ (2022年8月18日 22時) (レス) id: f5304c49f2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうゆ(プロフ) - endores hinataさん» 一応、長尾くんメインで“なにわプロデュース大作戦”というお話を書いてます！長尾くんの長編希望のコメント頂いて書いてます💛 (2022年8月18日 20時) (レス) id: adb2dda066 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうゆ(プロフ) - ナムルさん» コメントありがとうございます😊続き書きますね💛 (2022年8月18日 20時) (レス) id: adb2dda066 (このIDを非表示/違反報告)
endores hinata(プロフ) - ゆうゆさん» 全然です！阻止せよも面白いです！ (2022年8月18日 18時) (レス) id: f5304c49f2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆうゆ
| 作成日時：2022年3月6日 2時
