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正「好きやのに彼女になりたくないの？」
と、不思議な顔をされる。大丈夫。正門くんが普通の人で、私は普通じゃないから。そっちの反応が正解。
「だってさ、付き合ったらしんどいやん。」
正「なにがどうしんどいの？」
不思議がりながらも、私が零していく言葉を一つずつ拾ってくれる。
「色々考えるのが。」
その色々にはほんまに沢山の色々があって、説明するのは難しい。上手く伝わるのかもわからんし。
正「言葉で伝えるのって難しいよなぁ。」
ふわりと笑った正門くんを見ていたら、何でかな。
ギュッと胸が締め付けられて泣きそうになった。
「せーやはほんまに優しくて彼女でもないのに私のこと、大事にしてくれるねん…絶対傷付けるようなことせんし、だから他の人にもそうやねん、」
正「A？」
「優しい人やから、他の人のことも私と同じように大事にしてる。」
これは憶測やねんけどな。でも、私以外にも会ってる人がいるのは分かる。
泣くつもりなんかこれっぽっちもなかったのに、勝手に溢れては流れていく涙が邪魔で。
拭っても拭ってもまた涙が滲んで。
正「なあ、もしかしてずっと泣くの我慢してたんとちゃう？」
「…ぅ…っ……」
正「俺の胸で良ければ貸しますよ、お嬢さん」
誰がお嬢さんや、
「年上やねんけどっ…」
正「んはっ、ごめんごめっ……っと！」
隣に座る彼の胸に倒れ込むように身を預ける。
慌てて受け止めてくれた彼は、そのままの体制で背中をトントンと優しく叩いてくれる。それも一定のリズムで。
正「すごい直球的な質問なんやけど」
「ん？」
正「俺ともそういう関係になれたりするの？」
「…え、」
正「引かんといて引かんといてっ！あと軽く言うたわけやないよ？」
正「俺ならAだけを大事に出来るって意味やから、勘違いせんといてな？」
驚きのあまり、言葉が出てこない。
「え…っと、」
ほんまに、言葉が出てこない。
正「そんな近くで見られたらちゅーしたぁなる笑」
「なっ、なあ！さっきからからかっとる！？」
いつの間にか涙は乾いていて。胸板を軽く叩くと、その拳ごと正門くんの掌に包み込まれる。
正「大真面目やけど」
「そもそも10個も年下やし！」
正「年下とか関係なくない？」
その台詞、最近もどこかで聞いたような気がする。
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ゆうゆ(プロフ) - ふさん» えぇえ🤩ほんまですか、嬉しすぎますー！コメント見てニヤけました🤭❣️ (2023年3月17日 21時) (
レス) id: adb2dda066 (このIDを非表示/違反報告)
ふ - この作品大好き過ぎます、🥺💓これからも楽しみにしてます✊🏻🌟 (2023年3月17日 14時) (レス) @page39 id: 77b65fcba7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうゆ
| 作成日時：2023年2月17日 14時
