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駅まで一緒に行くのも、ほぼ日課になりつつあった。
正門くんは音楽関係の仕事をしているらしくて、そんな彼の特技はギターの速弾きだと教えてくれた。
「楽器弾ける人ってカッコええよなぁ」
正「Aは何か楽器したことある？」
「ピアノくらいかな」
正「ピアノやってたん？凄いやん！」
「でも社会人になってからはほぼ弾いてないから、今はもう弾けへんかも…笑」
正「意外と感覚で覚えとるかもしれんで？」
正門くんは食べ物にしても、楽器にしても、好きなものを話す時は凄く楽しそうに話す。そんな姿を見ると、私も一緒に楽しくなる。
話しながら歩いているとあっという間に駅に着いて、別々の方向へ向かう私達。
「じゃあ、」
正「行ってらっしゃい」
「行ってきます。正門くんも行ってらっしゃい！」
正「ふふっ、行ってきます」
手を振って歩き出してすぐ。グイッと引っ張られる感覚と同時に髪に感じる開放感。
「なっ、」
なにごとや。
振り返ると正門くんが、解いたゴムを手に握らせてきて。
正「それで行った方がええで、」
「どう言う事？」
最初こそ意味が分からんかったけど、段々ともしかして…と嫌な予感。
「教えてくれてありがとう…！じゃあ！」
職場に着いたらとりあえず誠也に説教やわ。と、歩き出したはずが正門くんは全然離してくれんくて。
「あの、手を離して頂けますか…」
正「彼氏でもないのにそんな見える所につけるのは反則やない？」
そう、彼の言っていることは正しい。これはルール違反。
「今までこんなことなかったんやけどなぁ…」
正「……そうなん？」
「うん。全く。」
と言うと、正門くんはやっと手を離してくれた。
それからダッシュで会社に行き、誠也を探す。絶対もう出勤しとるはず。
大「星宮さぁん、おはようございます」
「おはよう…大橋くん、末澤くん見てない？」
すると大橋くんは「さっきまで一緒にコーヒー飲んでましたよ〜」と、休憩室の方を指差した。
大「てか星宮さん、今日髪おろしてるぅ〜♡」
「あっ、うん。」
『可愛い』って言わずとも顔から『可愛い』が溢れ出している大橋くんに思わず照れる。
「おった！末澤くん、ちょっと！」
末「なんすか？」
「なんすか？とちゃうねん！ついてないって言ったのについてるやん！」
末「何の話やねん笑」
主語を言わへん私に彼は面白おかしく笑った。
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ゆうゆ(プロフ) - ふさん» えぇえ🤩ほんまですか、嬉しすぎますー！コメント見てニヤけました🤭❣️ (2023年3月17日 21時) (
レス) id: adb2dda066 (このIDを非表示/違反報告)
ふ - この作品大好き過ぎます、🥺💓これからも楽しみにしてます✊🏻🌟 (2023年3月17日 14時) (レス) @page39 id: 77b65fcba7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうゆ
| 作成日時：2023年2月17日 14時
