私はただ巨人の野郎を殺りたかっただけなんです (ページ2)

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[わたしはただ..] ページ2

ある瓦礫と共に倒れた女と、泣いている子供が二人

A『な..んで..だろうなぁ..』

～数十分前～

何..これ..

なんで？..私の前には..皆の死体と..巨人がいるの？

調査兵1｢おい、A!リヴァイ兵長からウォールマリアにいる巨人を全滅.生存者の保護をしろとの指示だ！俺はこっちに行く！お前はあっちに行け!｣

A(リヴァイ兵長が..?これはどう言うことよ..何これ、何..?これは夢？だって、ウォールマリアが壊れるわけないじゃない..)

調査兵1｢おい!!ボケッとしてねぇで行け!!こうしてる間に人が死んでってんだぞ！｣

A(あ..でも..いや、でもじゃない、現実逃避したって何にも変わらない、お父さんとお母さんの時に教わったじゃないか、行かなきゃ、すぐに！)

A『..分かった！ごめん！ありがとう！』

調査兵1｢!...おう！無事でな！｣

A『..そっちもね！』

そう言って顔の代わりに背を向けて私達は別れた。

ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ

A(何これ..所々に死体があるじゃない..子供や老人のものまで..!)

A『誰かぁ！調査兵団の者です！貴方達を保護しに来ました！誰かいませんかぁ！』

そう言いながら、着々と巨人を倒して前へ前へと進んでいった。それでも生存者は誰一人見つからず、それは、私の胸に不安と愚かな期待を抱かせるには充分だった。

A(まさかウォールマリアの人達は全員..そんなわけないじゃない！あ、もしかしたらウォールローゼにほとんどの人が避難したのかも知れない！)

そんな事はあるわけなかった。ウォールローゼへの道は巨人の侵入を阻止する為に閉ざされ、船で行こうにも船の数が足りる訳もなく、実質見捨てられた人達が死んでいるだろう、私は心の底では分かっていた事を知らないと、蓋をした。

子供｢いやだぁ！お母さん！お父さん!助けて！｣

A(子供が巨人に!!助けなきゃ！だけどこの距離じゃ..!救援要請をして！来るまで巨人に耐えれば！)

A『そこから動かないで！』

立体起動装置で私は子供の前に立った。手を伸ばしてくる巨人の手を切り、手を切られたと同時に顔を近付けてきた巨人の歯を急いで手で出来るだけ耐える。だけど、そんな事で巨人を止められるわけなくて

A『ァッグカハッ！』

A(死ぬの?あっけなかったな..)

A『な..んで..だろうなぁ..』

私達は、なんのために、生きていたんだろうか？..ねぇ神様、いるんなら..

貴方を恨んでいいですか？