隠蔽 ページ8
「ええ？！どうして？！」
「なんでお前がそんなに驚いてんの？こっちがびっくりだわ」
このアホ、まさか俺がそんな馬鹿げた提案を快く受け入れるとでも思っていたのか。
「僕はただ、A君と一緒にいたいだけなんだ！」
「お前、最初に言ったよな？俺の嫌がることは一切しないからここに置いてくれって」
「え、嫌なの？」
「当然だろ」
あーもーコイツやだ。
どうしてあの時の俺は同居なんてとんでもないもんに許可を出してしまったのか。
「でも、僕があの時言った“ここ”って、君の隣って意味だったんだけど」
「…え」
そんなの聞いてない。つーか言ってない。
…まさか確信犯か？
だがしかし、変質者は相変わらずきょとんと首を傾げていた。
やっちまったよくそったれ！
…よく考えてみろ。コイツは悪魔だ。
ならばあの時交わした同居の約束が、契約ということになっていてもおかしくない。
ということは、契約は絶対。俺はコイツを常に隣に置くことを容認しなければならないということになるのか？
「どうしたの？」
まず契約といったら”願いと代償“だ。
しかし俺はコイツに何か代償となるものを渡した覚えがない。
ていうか、代償って一体なんなんだ？
まさか命とか言わないよな？それとも寿命の半分を貰うとか？笑えねーぞ。
「おーい、A君？」
いや待て。
俺はコイツに条件を出しただけで、特に何も願っていない。寧ろコイツが勝手に押しかけてきたんじゃないか。
……はっ、まさか限定20個プリンを手に入れられたのはコイツのおかげ？
欲しい欲しい言ってたらいつの間にかコイツに願いを聞き入れられたっていう流れなのか？
…ありえる。
「A君？聞こえてる？」
「あー、えーっと………セールスマン？」
「セーレだよ！セーレ・クラウゼヴィッツ！」
なんかもう契約だとかプリンだとか、考え過ぎてわけわかんなくなってきた。
コイツも代償がどうとか言ってきてないし、ていうかあんまり気にしてなさそうだし、詮索しないのが得策なんじゃないか？
それで何事もなく、コイツの頭ん中から綺麗さっぱり忘れ去られるのがベストなんじゃないか？
命なんて要求されたらたまらん。
「学校あるからもう行くわ。いってきます」
「え？うん？いってらっしゃい？」
俺はこの件を有耶無耶にすることに決めた。
家を出る際に悪魔の顔がちらっと見えたのだが、その表情が何か企んでる怪しい笑みだったのは、気のせいだと思いたい。
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ハルキ - いくら中性的で女に間違われるからって...男の娘とは言わないと思います...(男の娘地雷ッス←関係ない) (2021年10月11日 21時) (
レス) @page22 id: 8862a535cf (このIDを非表示/違反報告)
アリア - なんで儂好評価してないんだろ。バカか (2019年7月12日 17時) (レス) id: 39676cde20 (このIDを非表示/違反報告)
Ratte*らて(プロフ) - 面白いです…！！！100個目の評価は頂きました←。更新頑張って下さいね！陰ながら応援しております。 (2019年3月19日 15時) (レス) id: 9c512a775a (このIDを非表示/違反報告)
アーテル(プロフ) - らいさん» 返信遅れて申し訳ありません。コメントありがとうございます。時間を見つけて書き進めていく所存ですので、今後ともご愛読の程宜しくお願いします。 (2019年3月18日 15時) (レス) id: 5f656bed23 (このIDを非表示/違反報告)
らい - 続きが気になります。
続き楽しみにしています。 (2019年2月23日 16時) (携帯から) (レス) id: 2b97e5f6a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アーテル | 作成日時：2019年1月3日 14時
