デート ページ17
「僕デートなんて初めてだよ！楽しみだね！」
「お前何言ってんの？」
変質者はいつも以上に浮かれている。
正直ウザい。ものすごく。
デートのつもりなんざ微塵もねえよ。
コイツどんだけポジティブなんだよ。
「ほら僕達、出会ってすぐに同居しちゃったから、こういう経験ないでしょ？なんだか新鮮でいいよね！」
「いい感じに取り繕ってるが、お前が無理やり転がり込んできただけだからな」
つくづく思うんだけど、本当コイツって頭おかしいよな。ウジ虫でも湧いてんのか？
それともこれが悪魔の普通なのか？
そんな悪魔嫌だ。
「それにこれはデートじゃない。買い出しだ。行き先なんてスーパーだ」
「い、いいんだよそんなのどうだって」
「しかもタイムセールを狙うから、人ごみにめちゃくちゃに揉まれるだけのイベントだ。ぶっちゃけ罰ゲームみたいなもんだぞ」
「容赦なく現実を叩きつけてくるA君の方がよっぽど悪魔感あるよ…」
そうこうしているうちに、目的地のスーパーに到着した。
このスーパーはそれ程大きくないが、必要なものは揃ってるし店員さんは優しいから、この地区では大人気のスーパーだ。
この時間帯は毎日混んでるから、いつもは時間をずらして来るのだが、今日はタイムセール。
節約のためならば致し方がない。
「今晩はカレーにしようか」
「わかった。何が足りないんだ？」
「強いて言うならなら、全部かな」
「うわぉ…」
日頃からきちんと冷蔵庫の中身を補充しておくべきだった。まさか野菜や肉すらもないなんて…。
普段料理なんてあんまりしないからなあ。
「この機会に、必要最低限のものは買い揃えておこうか。日用品も合わせて」
「…金、足りるかな」
「心配しないで、全て僕がもつよ！」
「え、流石にそこまでは…。それに、お前そんなに金持ってんのか？」
「大丈夫だよ。僕、バブルの時に一山当ててるから」
「バブル？」
「バブル」
「………そっかぁ」
バカ悪魔は大層ご長寿でいらっしゃるようで。
しかしながら、会って初めてコイツに感謝をしたような気がする。
イケメンで、料理できて、金持ちで…
あれ？なんか少しカッコいい…？
「とりあえず、カレーの具材買おうか。君は甘口が好きだろう？」
「何で知ってんだ…」
「僕がA君のことで知らないことなんてあるわけないでしょ？勿論スリーサイズも知ってるよ」
「きも」
こうして、せっかく上がりかけた好感度は再び地に落ちたのだった。
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ハルキ - いくら中性的で女に間違われるからって...男の娘とは言わないと思います...(男の娘地雷ッス←関係ない) (2021年10月11日 21時) (
レス) @page22 id: 8862a535cf (このIDを非表示/違反報告)
アリア - なんで儂好評価してないんだろ。バカか (2019年7月12日 17時) (レス) id: 39676cde20 (このIDを非表示/違反報告)
Ratte*らて(プロフ) - 面白いです…！！！100個目の評価は頂きました←。更新頑張って下さいね！陰ながら応援しております。 (2019年3月19日 15時) (レス) id: 9c512a775a (このIDを非表示/違反報告)
アーテル(プロフ) - らいさん» 返信遅れて申し訳ありません。コメントありがとうございます。時間を見つけて書き進めていく所存ですので、今後ともご愛読の程宜しくお願いします。 (2019年3月18日 15時) (レス) id: 5f656bed23 (このIDを非表示/違反報告)
らい - 続きが気になります。
続き楽しみにしています。 (2019年2月23日 16時) (携帯から) (レス) id: 2b97e5f6a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アーテル | 作成日時：2019年1月3日 14時
