この恋が叶わないように。 (ページ2)

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＃７side

「じゃ、いってくるで」

「いってらっしゃい」

昨日は、２度目の結婚記念日。
有給を取って土曜日から旅行に行って、ナナも喜んでくれたみたいで良かった。

「あ、そういえば新人ちゃんが入ってるんやっけ」

会社について、どんな子やろーって思いながら

「おはようございますー」

いつも通りにドアを開けて、自分の席に向かおうとする
俺の足を止めたのは

『おはようございます！』

笑顔が綺麗な、女の子。
そして
一瞬で恋におちた自分がいる。

『桜井Aです。よろしくお願いします！』

「え、あ、西川遥輝や。よろしく。」

なんの穢れも知らないであろう、彼女を自分のものにしたいなんて思ってしまう。

杉谷「おい、遥輝。Aちゃんのこと見すぎ～」

中島「ナナちゃに怒られるばい。笑」

そうや、俺にはナナがおる。
なに考えてんねん、ほんま。

「い、妹みたいで可愛いなぁと思っただけですよ！笑」

咄嗟に出る嘘を誰も見破るな、って願って
Aちゃんの横をすり抜けて自分の席に着く。

大谷「Aちゃんの歓迎会、来週の金曜日にするんで出席お願いしますね」

来週の金曜日…あと10日先やな。
なんもない、ただ可愛いって思うだけや。

これ以上のことは、絶対におこらへん。

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