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ちょっこっと黒王子 ページ7

待ち合わせはいつもの古本屋の前


待ち合わせ時間1分前





「 ご、よん、さん、に、いち 」


「 ついた!!セーフ?!セーフ?! 」






『 いや、アウト 』






そういって黒く笑う彼は




そう、国宝級俳優、








佐藤寛太クン








「 だっていっちゃんたちがうるさくてーー 」


寛太「 うわー言い訳してる 」


「 ギリギリセーフだったじゃん!」


寛太「 言いたいことはそれだけ?」


「 ごめんなさい 」


寛太「 ウチに加湿器欲しいんだよね〜 」


「 鬼!!」





キラキラスマイルの佐藤くんは中々の黒さ





「 絶対いっちゃんにバレてた 」



寛太「 でも今日はひとりで来たじゃん 」



「 逃げてきた 」

「 だから今日は寛太くんとふたりきりです 」



寛太「 なんかちょっと気持ち悪いね 」



「 なんだと 」



寛太「 後で怒られても俺は無実だから 」



「 一緒に怒られてよ 」



寛太 「 責任は取らないで済むなら取りたくないね 」






する事なす事に鼻で笑ってそうなところとか

内に秘めた黒さとか






「 ほんとよく似てる 」


寛太 「 樹と?俺が? 」

「 俺のが可愛いかな 」





そーゆーところね





「 そういえばこの間借りた本面白かった 」



寛太「 あの作者さん、いいよなあ〜 」

「 また後で違うの貸すよ 」



「 今日はどこへ? 」



寛太 「 映画 」



「 映画デートなんて王道ですね 」



寛太「 その前に飯 」

「 ご馳走様です 」





ちゃっかりしてます





「 私より稼いでるでしょ 」



寛太「 天下のランペイジサマでしょ 」



「 イヤミ 」



寛太 「 嘘だよ 」



「 あ、それ私の 」



寛太「 こっちも美味い」






ちゃっかりしてる






「 あれ、お会計 」


寛太「 トイレ長かったから 」

「 謝罪とお礼はポップコーンで良いよ 」






ほんと、ちゃっかりしてる






「 ところでなんだけど 」

「 君のその非の打ち所のない顔面についてはどこからツッコめばいい? 」



寛太「 生まれつき 」



「 負けました 」






寛太くんの綺麗なお顔が

この素敵な性格と同じくらい、好き






「 はあ、私がいくら早起きして念入りにパックから厚化粧までしても 」

「 生まれつきには一生勝てません」



寛太「 ああ、だから今日雰囲気違うんだ 」



「 寛太くんまでケバいとか言うの、、」



寛太「 いや、普通に可愛いけど 」



「なっ、」






彼は本当にちゃっかりしてます

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作者名:ベティー | 作成日時:2020年5月4日 16時

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