夢番地 *black* (ページ6)

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翌日、少し早く学校に向かう。

というのも、
昨日もらったばかりの入部届を早速なくしてしまったから。

受け取った後はグラウンドしか行ってない。

でも外で落としたなら風で飛ばされてどっかに行ってしまってるかな...

朝練をやっている部活動もあるから、邪魔にならないように探してみるけどやっぱり紙なんてどこにもない。

、、先生に言って新しいのをもらった方がいいかな

潔く諦めて教室へと向かった。

目「伊藤さん、」

朝のホームルーム中
先生が連絡事項を喋っている時に横から名前を呼ばれた。

「、？？」

まっすぐとした瞳で私を捕えるのは
もちろん隣の席の目黒くんで。

そうだ、昨日のこと謝らなきゃいけなかったんだ。

「ぁの、」

目「これ。朝探してたでしょ」

「あ、」

ふはっ、と笑いながら見せてくれたのは
私が探していたモノだった。

目「そういえば、昨日大丈夫だった？」

「ーーっ、」

何かしゃべらないと。

そう思うほど上手く言葉が出てこなくなってしまって、恥ずかしくて俯いてしまった。

目黒くんのまっすぐな瞳は、何もかもを見透かされてしまいそうでどうも苦手だった。

「あの、」

目「ん？」

「昨日は、すみませんでした、」

♪〜キーンコーンカーンコーン

よかった、謝れた。
それと同時になったチャイムにも救われた気がした。

でも目黒くんはキョトンとした表情で私を見つめていた。

「っこれ、ありがとうございます」

ダメだ、これ以上この瞳に耐えられない。
受け取った用紙を握りしめて、1時間目の移動教室に急いで行こうと立ち上がる。

でも、右手を掴まれてその先に動くことができなかった。