かわらないもの *blue* (ページ8)

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決勝の日ページ8

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結局、ほとんど眠れないまま翌日を迎えた。

ーーいよいよ決勝戦が始まる

勝てば全国。

勝たなきゃ、ぜったい。

期待に応えなきゃ。

観客席には男子バスケ部以外にも、いつも応援してくれてる後輩たちもたくさんきてくれていて。

それでも一番最初に目に入ってくるのは翔太なんだからいい加減自分にも呆れてくる。

翔「＿＿＿＿＿＿＿＿、」

「ーー、！！」

私の右手につけた青いリストバンドを見たのか、自分の手首を掴みながら

＂がんばれ＂

そう口が動いているのが分かった。

ほんとは、昨日そう言って欲しかったんだ。
翔太の言葉のチカラが欲しかった。

それを貰った今、身体から湧き上がってくるものは闘志しかなくて。
右手の拳を翔太に向けて掲げて答えた。

今は、ただ勝利を。

キュッ、、キュッキュッ

ーーーパスッ、

『わーー！！』
『A先輩！！！』
『相澤やばくないか！今日何本スリー決めてんだよ！』
『はぁー、、やっぱりエースは違うねー』

翔「.....、、」

もうがむしゃらだった。
勝つために、

ただひたすらにゴールに向かって、とにかく自分で切り込んでシュート。
スペースが空けば迷わずロングシュートを打つ。

それでも相手校も強くて試合は接戦に。

後半になるにつれて自分へのマークがより強化されたのを感じる。

必ず2人はついてくるから振り切るのが難しいし、パワープレーが多くて私への当たりもどんどん強くなっていた。

ピピーーッ！！ファール！

「ーーー、ぃ、った」

部員「Aナイス！よくファール誘ったね」
部員「フリースロー決めてこ！」

「ぅん、」

やばい、、

シュートを相手がブロックしてきた時に、勢い余って私も吹っ飛ばされて。
倒れた時に相手選手が私の足に乗っかる形になってしまった。

ラスト2分
6点差を追いかける展開

痛いなんて言ってられない。
すでに変な違和感がある右膝は知らないフリをして全力で動かすほかない。

ジャンプシュートも踏ん張りが効かないから外すことも多くなってきた。

がんばれ、あと少し、

頑張れ、、

チカラが欲しいその度にリストバンドを強く握った。

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ゲーム終了！選手整列！

「はぁ、、はぁ、はぁ、、...はぁ、」

点数を見る、

ーー＂87 対 88＂

『マジかよ、』
『1点差なんて、、』

「、、......。」

ーーー負けたんだ、私たち。