かわらないもの *blue* (ページ45)

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「....、っ」

一人になった部屋はやけに寂しくて。
頭も痛いし身体もダルいし、なんか急に目頭が熱くなってきて、情けなくて涙が出てきた。

こんな奴、呆れられて当然だよね。

そういえば、資料完璧だったな。
なんで分かったんだろう。

とっくに帰ったはずだったのに。
わざわざ戻ってきてくれたのかな。

...嬉しかったな。
ヒーローみたいだった。

やっぱ、好きだなぁ。

「ぅっ、、ふっ、、っ」

上手くいかない仕事に恋愛。
投げ出したくても性格上できなくて。

不器用な自分がもどかし過ぎて涙が止まらない。

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翔「なに、泣いてんだよ」

「っ、、」

自分の部屋に帰ったんじゃなかったの？

スエットになっている翔太の両手には体温計とか栄養ドリンクとかゼリーを持ってて。

翔「そーか。一人でさみしかったか。」

「っ、、ち、がうもん、」

翔「ふはっ、
ほんと、可愛くねぇーな、お前は。」

そう言ってわしゃわしゃと頭を撫でられる。

また可愛くないって言われたけど、今はそばにいてくれることがただただ嬉しくて。

溢れる涙を両手で一生懸命拭う。

翔「なんでもっと頼らないんだよ。
俺はそんなに信用ねぇーのか。」

ほら、測れ。
と体温計を渡されて、言われるまま脇に挟めば【38.5℃】と表示が出る。

翔「こんなになるまで何やってんだよ。」

「ぅるさい、っ、」

翔「.....いや、俺が。
...俺が何やってんだよ、だよな。」

「ーーぇっ、？」

翔「もっと早く気づいてやるべきだった、」

ごめんなって頭を下げる翔太。

とりあえず着替えろ、と
畳まれた洗濯物の中からパジャマを取ってくれて。

ソファーの後ろに回って座り込んだ翔太。
着替え終わったことを告げれば、ノソノソと出てきてスーツを椅子に掛けてくれた。