かわらないもの *blue* (ページ41)

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私がデスクカレンダーの付箋管理を間違えるはずがないのに、、

ってイライラしてる場合じゃない。
先方が到着されるまであと3時間。昼ご飯を抜けばもう少し時間も出来るし急げば間に合うはず。

翔「手伝うよ」

「大丈夫。」

翔「...お前さぁ」

「ごめん、話してる暇ない、」

翔「...、」

とにかく仕上げなきゃ。
ひたすらPC画面にのめり込んだ。

「よし、出来た」

30分前。
我ながら完璧な資料が出来上がる。

『間に合ったからよかったもののホンマに気ぃつけや！』

「...以後、気をつけます」

そのまま打ち合わせにも一緒に参加すれば、資料の内容の通りスムーズに進んでいく。

『分かりやすい資料ですね』
『ありがとうございます。こだわった甲斐があります。』
『これは君が作成を？』
『はい、そうです！』
『いやぁー、素晴らしいね。』

「...、」

なんだこの茶番。
自分で作成しただって？
さっき慌てて読み込んでたくせに...

モヤモヤしつつも無事に打ち合わせが終わると、一気に気が抜けて空腹に襲われる。

今日も残業決定だな、

そう思いながらデスクに戻ると、サンドイッチとココアが置いてある。

ーーーーーー
ちゃんと食え
ーーーーーー

お世辞にも綺麗とは言えない文字で書かれた付箋。

前のデスクに座っているその付箋の主のほうを向けば顎で指されて。

...食えってことね。
買いに行く暇もなかったし正直有難い。

一息つくためにサンドイッチとココア持ってテラスへと出た。

翔「お疲れ」

「ありがとう。コレ。」

翔「おう、」

少ししてから、翔太もテラスへとやってきて。
缶コーヒーを開けながら目の前に座った。

翔「あのさぁ、」

「なに？」

翔「なんか悩み事とかあんのか、？」

「...ないよ」

きっと連日のミスのことを言ってるんだろう。
何か原因があって集中出来てないんだと思われてる。

ほんとに何もない。

ただあるとすれば、、
ミスを指摘されてる仕事を振ってくる先輩は、あの日翔太との飲みのセッティングを頼んできた人達だってこと。