かわらないもの *blue* (ページ5)

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翔「...ほぼお前目当てじゃねーか」

「え、なに？翔太くん嫉妬？」

翔「うるせぇ、」

「ふふっ、うそうそ。
そっちだって練習のあとよく告られてるじゃん」

翔「...ダルいだけだわ、あんなん。
ほら、早く戻んぞ」

バスケ部は男女隣同士のコートで練習してるから、翔太とはいつも一緒だった。

それぞれの全体練習が終わると、私は体育館が閉まるまで自主練するのが日課でそれに翔太も付き合ってくれていた。
というよりも、1人になると呼び出されることが多くて面倒くさいからみんなが帰るまでの時間潰しって言ってたけど。

翔「A、いつものやろうぜ」

「...今日は負けないから」

翔「おー、かかってこいや」

コンビニのアイスを賭けて1on1をしたり、フリースロー対決をしたり。私がプレーに迷えば真剣にアドバイスをくれて。
たまにカラオケに行って2人で熱唱したり。
歌が上手い翔太の歌声は何時間でも聴いていられた。

翔太は不思議だった。

女子と関わるのは苦手っていうのに、私にはよく接してくれる。

他の女子は苗字呼びなのに私の名前を呼ぶときは＂A＂と下の名前で呼んでいて。

それ以外にも居心地のよさというか相性というか、私も他の男子に対して持つことのない感覚というか、、、

言葉にするのは難しいけど、なんとなくお互いがただの仲良しを越えた＂特別な存在＂だと感じていたと思う。

ーーーあのときまでは