かわらないもの *blue* (ページ40)

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ミスページ40

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それからというもの、金曜日の夜は時々翔太が部屋に来るようになった。

簡単なものだけどご飯を作ったり出前を取ったり。

録画しているバラエティ番組やバスケの試合を見ながらご飯を食べて過ごして、帰る間際に私が淹れたコーヒーを飲むことが定番になっていた。

『相澤、この集計違ってる』

「えっ、
...すみません、すぐに直します」

『最近ミス多ない？』

「すみません。気をつけます。」

そんな日々とは裏腹に、
最近やたらと仕事のミスが多い。

でも他人事みたいな言い方になってしまうのは、本当に身に覚えのないミスだからで。

業務に関しては割と慎重に進める私。
自分に任された仕事に関しては完璧に出来る自信がある。というかやってきたし。
先輩に最終提出する前にも必ずチェックしてるから間違えるはずないのに。

課長『仕事は慣れたらアカンでー』

「、はい」

なんだか腑に落ちないけど、確かに戻ってきたデータは間違っているからどうしようもない。

翔「また残んの？」

「うん、ごめん。今日も無理だ。」

翔「なんか手伝おうか？」

「ううん、平気」

翔「...あんま無理すんなよ。」

日頃の業務量も減るどころか増えるばかり。
全てを綺麗に終わらせてから土日を迎えたい私にとって、ミスしたばかりに溜まった仕事を処理するには当然金曜日に残業することになるわけで。

気がつけば1ヶ月ほど、翔太が家に来ることがなくなっていた。

『相澤！今日の資料出来てる？』

「...今日の、ですか？」

『こないだ言うたやん』

「え、それって明後日のですよね、？」

『はぁ？何言うてんのよ、今日やって！』

ある企業さんに提出する大事な資料。
先輩から作成を頼まれたのは覚えてるし、今も作業中だけど、私のデスクカレンダーには明後日が使用日だと付箋が付いている。

『どないすんの！午後に来はるんやで！』

「、急いで仕上げます」

翔「戻りましたー。
って、なんかあったんすか？」

『渡辺くん！聞いてや！
相澤がまたやらかしてな』

外回りから帰ってきた翔太が社内の異様な空気感に気付く。すかさず先輩が私のミスだと責め立て始めた。