かわらないもの *blue* (ページ36)

今日:4 hit、昨日:75 hit、合計:214,215 hit

青春が終わる時ページ36

.

「嘘だ、、」

月曜日の通勤中。

ただでさえ週初めって憂鬱なのに、スマホでニュースを見ていたら衝撃的な出来事が書いてあって。

【今シーズン限りで現役引退を表明】

私の大好きなNBA選手が引退を発表したのだ。

今シーズン限りって言ってるけど、

「今シーズン残り1試合だよ、、
次の試合が最後ってことじゃん、、、」

こんなことってある？
もともと楽観的なおちゃらけたキャラクターの人だったけど、こんな大事なことまでふざけなくてよくない？

引退試合は今週末。
この1週間全然仕事身に入らないだろうな...。

『ちょ、相澤暗ない？』

「...すみません、」

『なによ、恋愛でも失敗したん？』

「、そんなもんです...」

私の青春の全てを彩ってると言っても過言ではない。

それに引退されちゃったらなかなかバスケ中継も録画してまで観なくなるだろうな。

出来なくなったバスケを唯一繋いでくれてた存在でもあるんだから。

いろんな意味で寂しかった。

ーーー

そして、やってきた金曜日。

課長「今週もよう頑張った！飲みいくか！」

今日は奢るでー！と意気揚々に誘っている課長を後目に、急いで帰る用意をする。

課長「相澤、お前来ぉへんのか」

「それどころじゃないんです、！」

課長「...もしかしてお前！オトコか！？」

「っ、そんなもんです！」

今夜は大事な引退試合だから帰れれば何でも良かった。
無事に課長をまくことに成功した私は、急いで帰路に着く。

今日は自炊なんてしてられない。
コンビニに寄って夜ご飯とおつまみを買う。

「......、」

レジに並んでいるとアイスの冷凍コーナーがあって、ついピノを手にしてしまった。

...バスケといったらピノだもんな。

そんなの私だけなんだけど。

もう1人の人もそうだったらいいななんて思いながら会計を済ませて、急いで家に向かった。