かわらないもの *blue* (ページ27)

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翔「...辻褄合うんだよ、脚が関係してたら。
あの日から今日のこと、ぜんぶ。」

辻褄って何？
＂あの日＂っていつのこと言ってんのよ。

隠してきたはずの全てを6年越しに見破られたと思うと急に虚しい気持ちになってきて。

ちっぽけなプライドなんて捨てれば良かったとすら思える。

無事にコーヒーを入れ終わって、翔太の前に置く。
その手は少し震えてたかもしれない。

もう隠してても意味がないと思ったから翔太に見えるように右脚のパンツを捲り上げた。

この痛々しい大きな傷跡はいつまでも消えることはない。

翔「、...ソレって」

「うん。あの試合の時の。
半月板と靱帯やられちゃってさ。夏休み返上して手術とリハビリだったの。
高校生最後の貴重な夏休みが最悪な思い出だよ。」

翔「...、」

「ついでにバスケも二度と出来ないって言われてさ。
雪大ってバスケ部入部が条件だったじゃん。
出来なくなったヤツが受けれないでしょ、そんな推薦。」

口火を切ればどんどんと真実が溢れていく。

「バスケ出来ないならリハビリもどうでもよくなってさ。サボり気味だったから日常生活以上のことやると未だに痛むんだよね。
さすがにちょっとシュート打っただけで痛くなるとは思わなかったけど。」

きっとバチが当たったんだって、そう思った。