かわらないもの *blue* (ページ12)

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ーー夏休み明け

部活も引退してクラスも違うとなれば、こんなにも翔太に会うことはないんだと少し驚く。

結局私たちを繋いでいたのはバスケットだけだったと気づく。

先生「雪大の推薦、辞退でいいんだな？」

「はい、」

先生「はぁ、そうか。
渡辺驚くんじゃないか？お前ら大学でもバスケやろうって言ってたろ。」

「...そう、ですね。
このことサプライズにしたいので誰にも言わないでください」

先生「ははっ！どんなサプライズだよ！」

都内でバスケが強い「雪大」という大学から毎年男女1名ずつバスケ推薦がもらえるなか、今年は私と翔太がその推薦枠をもらっていた。

ただ推薦入学するにはバスケ部入部が絶対条件で。

もうプレーヤーとして終わってしまった私には関係のないことになったし。

それに、
こうなったらとにかく＂今のわたし＂から全て変わりたくて。

大学は親戚もいる大阪の大学に指定校推薦で進学を決めた。

雪大行かなくなったって
翔太に伝えたらどんな顔するんだろう。

きっと最近連絡してこないのも、大学に行ったらまた一緒にバスケが出来ると思ってくれてるからだろう。

ついこの間まではそれが当たり前だと思ってたのにね。

残念ながらそんな未来はもう来ない。

残りの高校生活はビックリするほどつまらなくて、あっという間に過ぎていったんだ。