かわらないもの *blue* (ページ1)

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再会ページ1

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ーー大阪

早口な言葉が行き交うこの街に、大学進学と共にやってきて卒業後もそのままこっちで就職して早2年。

大手スポーツメーカーの大阪本社、営業企画課でバリバリと順調に働いていた。

順調、だったはずなのに。

『本日より本社配属となりました、渡辺翔太です。』

もう会うことなんてないと思ってたのに。

翔「もしかして、A？」

「...、っ」

課長「お？なんや、知り合いか？」

翔「高校同じだったんすよ。」

課長「ほな話が早いやん！相澤、お前色々教えてやれ」

「えっ、あの、」

課長「今日は歓迎会やるから定時で上がりやでー！張り切ってやってこな！」

課長の計らいでご丁寧にデスクまで向かい合わせにさせられちゃったし、この世に本当に神様がいるんだとしたら、なんてイジワルなことをするんだと文句が言いたい。

翔「...改めて、よろしく」

目なんて合わせられなかった。

あっという間にいろんな人から声をかけられ囲まれている姿をみて、あの時と変わらないいわゆるイケメンというカテゴリーのこの人と、あの時よりだいぶ変わった自分に息が詰まりそうになる。

自分の中の奥深くに閉じ込めた苦い想い出が溢れてこないように、ひとつ深呼吸をして。

胸元まで伸びた髪をポニーテールに結び気合いを入れてからパソコンに向き合った。