六日目２ ページ9
A side
川西「ほな、記者のこととか世間の目とか、気にせんといて欲しい。」
『…気にせんといて欲しい？』
川西「うん。そんなどうしようも無い社会に腹を立てた所で何の解決にもならんと思うし、そういう事って今後も増えてくと思うねん」
『……そんな………』
今後も増えてくって……いや、まさかね…
深読みしすぎだよ、私。
真剣な声音で賢志郎さんは続ける
川西「今そこで一個気になっとったら、これからも全部気になると思うんよなあ。それが原因でAちゃんのストレスになるんが嫌やねん。
俺の事で、Aちゃんに嫌な思いさせた無い。」
『賢志郎さん…』
川西「あ、いや、勿論Aちゃんがそう言ってる事に悪いとは言ってへんよ？さっき言うた事も、俺の事も水田の事も考えて言うてくれたって事も分かってる。ありがとうな」
優しい目をして微笑む賢志郎さん
その姿に、今まで溜めていた全ての気持ちが混ざって涙が零れた。
川西「えっ、そんな泣かすつもりや無かったんやけど、大丈夫？えっ、ちょ、ティッシュティッシュ！」
突然涙を流した私に驚いた賢志郎さんが、机に置いてあったティッシュを精一杯手を伸ばして渡してくれた。
そのティッシュを、私も精一杯手を伸ばして受け取り、涙を拭いた
でも、その目から拭いても拭いても涙が溢れ出てくる
全然止まんないし……
賢志郎さん、絶対怒ってるよね…
ほんと私ってダメだな。
事の初めは賢志郎さんが私を気遣って話しかけてくれたけど、
今は「こんなやつなら話しかけへんかったら良かった」と思ってるはず。
『ごめんなさい……』
川西「…謝らんといて？」
『ごめんなさい……あっ』
もだめだ、私。ほんと終わってる。
川西「…Aちゃんは悪ないからな？」
『…？』
涙でびしょびしょになったティッシュを
賢志郎さんは私から取り、ベットの隣にあったゴミ箱にポイッと捨ててくれた
川西「Aちゃん、自分が重荷になってるとか思てるやろ？」
私は思わず激しく頷いた
すると賢志郎さんは
川西「俺は少なくともAちゃんがお隣さんに入院した時から毎日楽しいで？」
『えっ、そ、そうなんですか…？』
川西「当たり前やん」
くすくすと笑いながら言う賢志郎さん
その姿に驚いて口を開ける私…カオスだ。
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志群(プロフ) - ミサキさん» コメントありがとうございます。！そう言っていただけると嬉しいです。！沢山更新できるように頑張りますので、よろしくお願いします…。 (2020年6月2日 22時) (
レス) id: 3215cb5037 (このIDを非表示/違反報告)
ミサキ - 続き早くみたいです！！ (2020年5月24日 10時) (レス) id: 1fece32f94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：志群 | 作成日時：2020年5月15日 10時
