６将来の夢 ページ6
「うーん……」
口に手を当て考えていると、勝己の頭がぐりんと周り、私の用紙を覗き込む。
「将来の夢か」
「うん、勝己はヒーローでしょ」
「まーな、お前は……げっ、公務員ってお前……」
公務員とは全体の奉仕者であるからして、ヒーロー職も当て嵌まっているが私が言っているのはそういうことではない。
「頭もそんなに良くないし、個性もばっちりサポート向きなんだから、ヒーローなんて夢のまた夢だよ」
「向上心がねえな、まあお前みたいな真面目系クズにはお似合いだぜ」
頭が良くなるには努力して勉強しないといけない。比較的飲み込むは早い方だが、私は努力と言う物を全くしない。大人しいので手はかからないし、頭も悪いわけではないから先生にとってこれほど手の掛からない生徒のタイプは無いと思う。
そういや、出久んの聞いてなかったな。
「あ、Aちゃん……」
「やあ」
出久んの紙を見せてもらう。個性の欄は未記入のままだが、他の空白は全て埋められていた。
「僕、将来はヒーローになるよ」
「お前みたいな無個性がヒーロー……？ はっ、笑わせんじゃねーか」
一部始終を聞いていたのか、勝己が突然立ち上がって(椅子が私の机に当たった)出久んに掴み掛かる。
「……っ」
「はぁ……」
「お前まさかとは思うがそれでヒーローが務まるとでも？」
「そ、それは……」
途端にクラスがざわついた。
「無個性だって」
「かわいそう」
「だっさいね」
「そのくせヒーローになる？」
「あはは」
「うぅ……ひっく、」
「すぐ泣きやがる、うっぜーんだよこのデク！」
この人達は何も知らないのだ。出久んの頑張りも、熱意も、憧れも。何も知らないのだ。何も知らないのにいつも出久んをバカにする。無個性でもいいじゃないか。少数とはいえ二割の存在なんだ。変わったことじゃない。
「別にいいじゃん」
「あ？Aてめえは黙ってろよ」
出久んの胸ぐらを掴んで、鋭い眼光をこちらへ向けた。
「黙んねーよ、出久んはお前らと違ってたくさんたくさん努力してるんだ。その価値を勝手に他人に決められて、バカにされてるのはこっちも不愉快なんだよ」
語尾を強めに言い切ると、勝己は舌打ちをしてから乱暴に出久んを放した。
「大丈夫 出久ん」
「う、うん……」
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心街(´･ω･`)(プロフ) - 出久の個性ってsmashじゃなかったんだ、でも出久ってsmashしか使えませんよね？ (2016年10月5日 22時) (
レス) id: 6f7dab3e5b (このIDを非表示/違反報告)
爆豪緑茶＠僕アカ(プロフ) - ミントさん» ありがとうございます(^^♪頑張りますね！ (2014年11月9日 18時) (レス) id: a57d88f4d5 (このIDを非表示/違反報告)
ミント - おもしろいっす！！返信頑張ってくださいっ！！応援してるっす！！！ (2014年11月9日 18時) (レス) id: 30b58f60fb (このIDを非表示/違反報告)
爆豪緑茶＠僕アカ(プロフ) - ギロスさん» コメントありがとうございます(^^♪ そうですね！もう毎週が待てませんｗこれ以上書きたいですけど規制されるのが怖い…… (2014年11月5日 5時) (レス) id: a57d88f4d5 (このIDを非表示/違反報告)
ギロス - ていうか、キスするとか男前つーか何て言うか…兎に角惚れるぜ勝己！！！！！！ (2014年11月4日 2時) (レス) id: f2f16c433e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ChocoLa♪MHA x他1人 | 作者ホームページ：http://ulog.u.nosv.org/mylist
作成日時：2014年9月23日 19時
