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『彼が別れたのは君を守りたかったから。
自分とは関係ないと、そういう形でイカれた人たちに知らせるしか、きっと君を守る方法はなかったんだと思う』
「……」
私は涙が出ることもなく、ただ茫然と彼の話を聞いた。
「そんな…私知らなかった」
どうして、グクは私に言ってくれなかったの？
言ってくれたら…
『彼は君を怖がらせたくなかったんだと思う。
きっと傷つけたくなかったんだよ。男ってそういうとこあるから』
「だからって、私だけ何も知らなくて…酷いこと言った、最低だ」
グクを傷つけずに済んだかもしれないのに。
『弁護についていた時、君の写真を見たんだ。
そして、街中で働く君を見つけた時、最初は単にそのことが気になって、知ってて君に声をかけた。
だけど、君の明るくて、彼と別れても必死に前を向いている姿を見て、僕が幸せにしたいって思った』
「……ドンウクさん」
『でも、この前彼が僕を訪ねてきて…言われたんだ。
今僕が見てるAは本当のAじゃないって。
僕といても幸せにはなれないって』
「…えっ、」
『僕の目に映るAはさ、いつだって女の子らしくて。
仕事でどんなに疲れても愚痴なんて言わない良い子で。
お酒も普段あまり飲まない僕に合わせてくれる。
いつもどんな時も真面目で面白くない僕の話をそばで真剣に聞いて、そして笑ってくれてたよね』
それは私が誰もが認める素敵な、理想の彼女になりたかったから。
ドンウクさんと出会って、生まれ変わろうって自分で決めたくせに、勝手に息詰まって苦しい理由を彼のせいにした。
「……っ」
『嬉しかった。こんな素敵な人離したくないって思ったし、幸せにしたかった。
だけど、無理させてたことに気づかなかった。ごめんね』
違うのに。
本当の気持ちを伝えるには今しかないと思った。
「私…自信がなくて、ありのままの自分を見られたらドンウクさんに嫌われてしまうって…怖かった。だから良い彼女になりたかったんです…」
『……そっか。彼と会ってる時は本当の自分でいられた？」
本当の自分？
どれが本当の自分なのかは正直分からない。
でもグクといる時は、何も考えずに思ったことを口にして、馬鹿みたいにくだらないことで笑っていられた。
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uz(プロフ) - たるぎさん» 凄く嬉しいお言葉！ありがとうございます(^^) (2021年6月28日 9時) (
レス) id: df90284621 (このIDを非表示/違反報告)
たるぎ - 話の展開とか、とても好きです！これからも頑張ってください(^o^) (2021年6月27日 13時) (レス) id: 926ed2bace (このIDを非表示/違反報告)
uz(プロフ) - ミミさん» - [x] ミミ様〜いつもコメントありがとうございました^_^ 温かいお言葉に励まされて、なんとか完結できました。最後まで読んでくださって本当にありがとうございました！！ (2021年6月7日 9時) (レス) id: df90284621 (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - いま最後まで読みました。素敵なエンドを迎えられて良かったなぁって思います。uz様執筆お疲れ様でした。 (2021年6月7日 6時) (レス) id: 877c5b508b (このIDを非表示/違反報告)
uz(プロフ) - ひとみさん» ですよねw当たり前確認できてホッとしております(^^)v (2021年5月25日 16時) (レス) id: df90284621 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：uz
| 作成日時：2021年5月3日 0時
