26 ページ26
.
私今ならまだ笑って気付かないフリできるよね。
JK「おまえみたいに見た目は悪くないのに、性格可愛くないやつと付き合えるのは俺くらいだって」
「ん？それ褒めてるの、貶してるの、どっち？」
JK「どっちも？」
「そもそも誰のせいで悩んでると思ってんの？」
そう言ってグクの胸に軽く拳をつきつけて、薄く笑った。
JK「………同罪だろ」
「まぁ…そうだね」
JK「俺が言いたかったのはさ、今の彼氏だけが全てじゃないってこと。
おまえは充分魅力あるんだから、別にそいつと別れるって選択肢もあるんじゃねぇの？」
「……わ、グクに恋愛のアドバイスもらう日が来るなんて。私、相当重症じゃん」
JK「そこは素直にありがとうって言えよ。やっぱおまえ可愛くないわ」
「…はいはい、ありがとう」
グクの不器用なりの優しさは伝わったよ。
でもこれ以上は私の逃げ道にならないで。
それからまた1ヶ月近くが過ぎた。
グクとの関係も相変わらず続いていた。
忙しいグクは時間がある時に突然訪れて、その度に私たちは身体を重ねた。
私はまた言い訳を続けて、ドンウクさんの家へは帰っていなかった。
そろそろ彼に答えを出さないと、人としてダメな気がして落ち込みはじめた。
だけど、こんなこと誰にも相談できなくて、モヤモヤが積もるばかりだった。
仕事を終えて帰りの電車に乗ろうといつもの駅に行けば、地下には輝く彼らのキラキラした笑顔が嫌でも目についた。
そう言えばこの前新しいCMのポスター撮影したって言ってたっけ。
このことだったんだ。
そして、家に着いてテレビをつければ
BTS アメリカのBillboard HOT100にランクイン！の文字と共に大々的に流れる彼らのニュース。
長年の彼のグループの目標に確実に一歩ずつ進んでいるのを感じて、嬉しさと寂しさが交差する。
いつの間にか、この国で彼らを知らない人はいないんじゃないかってくらい人気になっていた彼らを凄く遠くにも感じた。
「そうだった、これが現実だった」
私、何を迷ってたんだろう。
私が手を取るべき相手はグクじゃないことは分かってたのに。
それを今更、確信するなんて。
ほんとバカみたい。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1283人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
uz(プロフ) - miiさん» 初めまして。ありがとうございます^ ^ 更新遅くて申し訳ないですが、完結まで頑張りますので、そのまま見捨てずにいてくださると嬉しいですー！ (2021年4月22日 17時) (
レス) id: df90284621 (このIDを非表示/違反報告)
mii(プロフ) - 初めてコメントします。もう大好きな作品です。更新されるのを今か今かと待ってます。完結まであたたかく見守ろうと思っています。 (2021年4月22日 7時) (レス) id: 0d3f057d08 (このIDを非表示/違反報告)
uz(プロフ) - ミミさん» お久しぶりです。またもや感想ありがとうございます。こんなお話を楽しみにしてくださってることが純粋に嬉しいです。もう少し頑張ってみます^ ^ (2021年4月2日 14時) (レス) id: df90284621 (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - uz様お久しぶりです！切ない展開になってきましたね。更新また楽しみにしていますね。 (2021年4月1日 20時) (レス) id: 876d1622b2 (このIDを非表示/違反報告)
uz(プロフ) - ゆずはさん» 初めまして。そう言ってもらえて嬉しい限りです。更新頑張ります！ (2021年3月14日 0時) (レス) id: df90284621 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：uz
| 作成日時：2021年3月2日 0時
