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-SIAN side-
自他共に認める人見知りのAだが、どうやら最近は仲良くしているアイドルもいるらしい。
SN「Aちゃん!」
AG「あ、サナちゃん」
最近デビューしたTWICEの日本人メンバーとは親交があるらしく、メンバー以外の人間と仲良くしているAが珍し過ぎて、防弾少年団の中で一時期話題となった。
今までは、韓国の芸能界では日本人というのは異例の存在で、Aもそれなりに心細い思いはしていたはずだが、異国の地で同じ国出身の人間がいるというのは心強いのだろう。
SN「コラボステージ見たで」
MM「Aちゃんが女の子の曲やってるの初めて見たわ」
AG「何か恥ずかしいんだけど」
MN「可愛かったよ」
こんなに日本語を喋っているAは見たことが無かったので新鮮な気持ちになりながらも、本人としてはこうしている方が楽なのではないかと少し心配にもなる。
SA「今度皆んなでご飯行こうね」
AG「うん、また連絡するね」
まあ、Aにも仲の良い友達が出来たというのは喜ばしい話である。
少し寂しいという本音は心の中にしまっておくとして。
AG「オンニごめん、話し過ぎちゃった」
SA「ううん、Aにも友達が出来て良かったよ」
AG「私にはメンバーがいてくれれば良いって思ってたけど…やっぱりそれ以外の交友関係も大事だよね」
予想外のAの告白に頬が緩み切った自分の顔が、通りがかったドアの窓ガラスに映っているのを見て慌てて顔を引き締めた。
SA「…Aはさ」
AG「ん?」
SA「私達のグループにいて…心細くなることは無かった?」
AG「…」
沈黙は肯定だ。
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作者名:も | 作成日時:2024年1月22日 23時