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-SIAN side-
2曲目を踊り終わって暗転した後、誰よりも先に舞台袖にはけた。
もう立っていることなんて出来なくて、人目なんて全く気にせずにその場にずるずると座り込んだ。
スタッフ達が慌てたように声をかけ始め、タオルはどこだの酸素ボンベを持ってこいだのという声が聞こえた。
SA「はっ…はっ…」
意識が朦朧として、酸素を求めようとする度に呼吸が苦しくなって、生理的な涙が滲んだ。
「シアン」
その時、横からはっきりと私の名前を呼ぶ声が聞こえた。
JN「ゆっくり息吸って、ゆっくり」
ジンオッパが私の背中を摩りながら言う。
JN「シアン、オッパの真似してゆっくり吸って、吐いて」
SA「はっ…オッ、パ…」
JN「うん、大丈夫大丈夫」
縋るようにジンオッパの服の裾を掴むと、優しいテンポで背中を叩いてくれる。
MG「シアン、大丈夫！？」
しばらくしてマネージャーオンニが飛んできて、口に酸素ボンベが当てられた。
少し落ち着いてから、すぐに私だけ病院に連行されることになった。
メンバー達が心配そうに私を見つめているのが分かって、申し訳なく思うのと同時に、自分が嫌で仕方なくなった。
AG「オンニ、」
SA「大丈夫だから…ごめん」
何故かAが泣きそうな顔をしていて、少しつられて泣きそうになってしまった。
バンに乗せられて、後部座席に横になった。
何もかも考えるのを遮断するために、目を閉じて眠りについた。
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作者名：も | 作成日時：2024年1月22日 23時
