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67. ページ17

-ANGE side-


AG「え…と…」

目の前の男の顔を見て、言ってはいけないと瞬時に悟る。


TH「答えられないの?」

AG「…大丈夫だから」

TH「何が?俺まだ何も言ってないけど」

AG「…」

TH「あのさ、俺1人になるなって言ったよね?迎えに行くから。どこ?」

AG「…」

何も答えない私に、電話の声も聞こえなくなる。

目の前の男が、ニヤリと笑うのが見えた。


TH「…いた」

AG「え?」

テヒョンオッパの声が電話と同時に近くで聞こえた瞬間、私は目の前の男に抱き締められた。

突然の出来事に、再び頭が真っ白になる。


TH「何やってんだよ!!」

いつの間にかすぐそこにいたテヒョンオッパが、私から男を引き剥がして、私を背中の後ろに隠す。

全てが一瞬の出来事だったので、頭が追いつかずに目を白黒させる。


TH「A、大丈夫?」

AG「う、うん」

テヒョンオッパがこちらに目線を寄越さずに言うので、怒っているのだと分かった。


その後すぐにテヒョンオッパがマネージャーオッパを呼んで、男は連行された。

男は抵抗せずに、大人しく着いて行った。


マネージャーオンニも飛んで来て、私とテヒョンオッパはバンに連れて行かれた。

その道中も、オッパは私に目を向けなかった。


AG「…オッパ」

TH「…何?」

AG「…ごめんなさい」

TH「何が?」

AG「その…1人で行動したこと…?」

ようやくオッパは私に目を合わせたかと思うと、困ったように笑った。


TH「あーもう、ちょっと意地悪しようと思ったのに。Aが可哀想だからやーめた」

AG「え?」

TH「大体!あのおっさんがやばい人そうなの分かってたでしょ!?何で1人でうろちょろするかなー」

AG「ちょっとぐらい大丈夫だと思って…」

TH「油断は禁物!」

そう言って人差し指で私の額をぐっと押すオッパは、いつものオッパだった。


.

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作者名: | 作成日時:2024年1月22日 23時

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