Behind The Scenes【BTS】 (ページ7)

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-ANGE side-

朝から泣いて、メンバー達に慰められて、恥ずかしかったけど、何とか上手くやっていけそうだと安心した。

その日は初めてのダンスレッスンだった。

私は今までダンスの経験は皆無。

強いて言うなら小学校の運動会でやったソーラン節くらい。

私以外のメンバーはデビュー組ということで、他の練習生とは別のレッスンを受けるようだったが、私は入社早々デビュー組に入ったとはいえ、ダンスの経験が無いので、他の練習生に混じって基礎レッスンを受けることになった。

先生に連れられて練習室に入ると、他の練習生からの目線が突き刺さる。

「あの人？昨日入社してデビュー組に入ったのって」

「見たこと無いしそうじゃない？」

「確かに見た目は良いけど実力無かったら…」

「デビュー組なのにこっちのレッスン受けるの？」

皆んながコソコソと話し出して、完全に聞き取れたわけではないけど、良いことを話されているのではないことは分かった。

何だか嫌な雰囲気のまま、レッスンが始まった。

やばい。

これはやばい。

全く着いていけない。

正直舐めていた。

リズムに乗って体を動かせば良いんでしょ？って、そんな簡単なものではなかった。

まずリズムに乗って体を動かすことが難しいのだ。

「なんだ、ダンス下手じゃん」

どこからか、でもはっきりと聞こえて来たその声に、体が固まる。

それに伴ってクスクスと笑い声も聞こえて来る。

ああ、私、もうくじけそう。

早いのは分かっているけど、こんなに精神的にやられるとは思っていなかった。

デビュー組のメンバー達が優しいから余計に。

顔から流れる液体が、汗なのか涙なのか分からなかった。

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