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-SIAN side-
デビューしてから暫く経ったが、新人の私達は、当たり前に共演者に挨拶をしに行く。
そこで私は、今から挨拶をしに行く先輩に対して、普段とは違う緊張感を持っていた。
JH「やーお前、どうしたんだよそんなに固まって。いつもそんなタイプじゃないだろ?」
SA「いや、まあ…うん。大丈夫」
RM「体調悪い?大丈夫?」
SA「全然元気だから!本当に心配しないで」
同い年の2人が心配して来るが、別に体調が悪いわけではない。
先頭に立ったナムジュンがある楽屋の扉を叩くので、私は一番後ろに移動する。
AG「?オンニ、どうしたの」
元々後ろにいたAにも不思議がられるが、今はそんなことどうでもいい。
RM「失礼します。ご挨拶に伺いました」
「おっ?噂の防弾少年団だ!!」
「ヒョン!!防弾少年団が来た!!」
聞き覚えのあるその声に、身体が強張る。
恐る恐る楽屋に足を踏み入れると、見覚えのある顔が幾つか揃っていた。
「…シアン!」
SA「あ…」
私の顔を見た瞬間、懐かしいとでも言うように名前を呼んでくる彼を見ると、あの頃の記憶が蘇ってくる。
何も知らないメンバー達は、頭の上にはてなを浮かべている。
SA「チャニョルオッパ…」
CY「本当に久しぶりだね、元気だった?もう練習生自体辞めたのかと思ってたらデビューしてたからびっくりしたよ!」
XM「やー本当に久しぶりだよ、あの頃は子供だったのにこんなに大きくなって…」
SA「ちょ、ミンソクオッパ…」
頭を撫でられて少し後ずさる。
横から説明しろという目線が刺さるが、それどころではない。
目の前にいるEXOの先輩。
彼らのうち数人は、私が前の事務所で練習生をしていた頃に、同じく切磋琢磨していた仲間だった。
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も(プロフ) - 素敵なお言葉ありがとうございます😭 (1月13日 7時) (レス) id: 01a8b52627 (このIDを非表示/違反報告)
凛音(プロフ) - 思わず、泣いてしまいました。更新、待ってます。 (1月13日 5時) (レス) id: f2426a3f71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:も | 作成日時:2024年1月6日 19時